T-アレックスの社会人のための税理士試験講座

社会人が働きながら税理士試験に合格するための情報を発信しています。金融関係の仕事をしながら官報合格済み。その他キャリアや英語学習の情報も発信しています。

2023年第73回税理士試験の感想(簿記論・財務諸表論)

こんにちは、T-アレックスです。

このブログでは、社会人が働きながら税理士試験に合格するための情報をお伝えします。

2023年の税理士試験が8/8~10に実施されました。受験された皆様お疲れ様でした。昨年もこちらの記事で試験の感想を書いています。今年の試験問題が資格試験として適切かという点について個人的な意見を書きたいと思います。

理論と計算は問題の質(「良」、「妥当」、「悪」)と量(多すぎ、妥当、少なすぎ)、全体の資格試験としての適切性の感想を★~★★★(「不適」、「いまいち」、「適切」)の3段階で書きます。

1.  簿記論

今年も個別論点の大問2題と総合問題1題という形式でした。第一問が特殊仕訳帳とソフトウェアに分かれているので個別論点3題となっています。

予備校

ボーダー

確実

T

54

62

O

49⇒50

55⇒57

(1) 難易度

難易度は第一問の特殊仕訳帳とソフトウェアはともに「やや易~標準」、第二問の外貨建取引が「やや難~難」、第三問は製造業及び販売業の総合問題が「やや難~難」といったところでしょうか。

特殊仕訳帳は簿記検定で学習しているはずなので覚えていればできると思いますが、少し古い論点な気がします。とはいえ、奇抜な問題はなく、解答しやすいところで確実に点数を積み重ねることができたかが合否のかぎとなりそうです。

TとOでは第三問の評価が異なっています。Tは問題の取捨選択がし易いとして比較的高めのボーダー、Oは製造業でとっつきにくかったこともあり低めのボーダーとなっているようです。

(2) 分量

第二問と第三問の分量が多く、例年通り、時間内では解ききることができません。問題の取捨選択がカギとなっています。

(3) 総合評価

【計算】

問題の質:妥当

問題の量:多すぎ

【全体】★★(いまいち)

 

例年通り、問題の取捨選択をして素早く解答することが求められています。特に奇抜な問題もなく実力通りの結果になりやすい試験問題だと感じました。

問題自体の質は良いように感じますが、2時間という試験時間に対する問題量の多さは依然として問題だと思います。問題の取捨選択というテストのテクニックは税理士に必要な知識や能力とは無関係で、資格試験としての質は低いと思います。難しい問題に少しでも時間を使ったら不合格になるというのは納得感がありません。全体の問題量を調整して2時間で解ききれる分量にするか、試験時間を長くするべきです。

全体的な試験問題の質は3段階(★★★「適切」、★★「いまいち」、★「不適」)で「いまいち」というのが個人的な評価です。分量がもう少し調整されていれば「適切」だったと思いますし、逆に奇問が混ざっていたら「不適」と思います。

 

2. 財務諸表論

予備校

ボーダー

確実

T

67

79

O

62⇒62

68⇒68

今年も理論2題と総合問題での計算1題という形式でした。

(1) 難易度

難易度は理論が「標準」、計算が「やや易」といったところでしょうか。

理論は臨時償却や減損処理における連結財務諸表上の資産のグルーピングの見直しなど予備校の講義であまり触れられていないであろう問題もありました。全般的に素直な問題で選択式の問題だけでなく記述も多く求められました。難易度が高く理論で差がつきづらかった昨年とは異なり、理論でも差がつきやすい問題だったと思います。

計算問題は例年通りの総合問題で難易度も高くなかったようです。

TとOでは理論の第一問と計算の第三問はほぼ同じような評価で、第二問はTがやや易しめでボーダー17点、Oが第一問と同程度で13点としています。

(2) 分量

分量は適切で2時間で解ききれた受験生もいたのではないでしょうか。

(3) 総合評価

【理論】

問題の質:良

問題の量:適切

【計算】

問題の質:妥当

問題の量:適切

【全体】★★★(適切)

 

今年は理論と計算のバランスも良く、実力通りの結果になりやすい試験問題だと感じました。

資格試験として「適切」でかなり良問だったのではないかと思いますこれが相対試験でなく、税理士試験の概要|国税庁に記載の通り60点取れば合格できる絶対評価であれば相当良い試験だったと思います。

 

8/25にOのボーダーが修正されました。簿記論と財務諸表論は大きな修正はありませんでした。

 

税法の試験の感想は別途書きたいと思います。今回はここまでとなります。参考になればうれしいです。

全国学力テスト英語「話す」のテスト内容はまとも

こんにちは、T-アレックスです。

 

2023年7月31日に文部科学省から全国学力・学習状況調査の結果が公表されました。

 

令和5年度 全国学力・学習状況調査 報告書 中学校 英語:国立教育政策研究所 National Institute for Educational Policy Research

 

今回は初めて中三の英語に「話す」の試験がありました。ヘッドセットがどうとかシステムに慣れていないところはあったようですが、そこは初回なのでしょうがない面はあります。その点については私は特に触れません。本の学校教育では英語を話すことが出来ないことは皆分かっていますが、これを改めて可視化したものとなります。

 

設問は5問でうち4問はイラストによる誘導もあり比較的短い文章で答えられる問題でした。最後の1問はプラスチックバック(日本でいうビニール袋)に関する意見を述べるものでした。

平均正答数0.6問/5問、中央値0.0問、標準偏差1.0問で、半数の人は正答ゼロ、84%の人が正答1問以下という結果です。

4問目までは中学までに学習した内容で十分解答可能だと思いますテストの会話文がYutubeで公開されているので私も聞いてみました。会話自体かなりゆっくりです。中学生の英語能力を測るテストとしは適切もしくは易しい問題だったのではないかと思います。批判している人は公開されている問題を確認もせずに批判していのは明らかです。

もちろん、小学校・中学校の英語の授業で「話す」能力を向上させるような授業は十分に行われていないので、この結果は想定通りと思います。皆が漠然と思っていたことを実際に数値として可視化したことにこのテストに意味があると思います。

問題が難しいとか正答率が低すぎるとかいう批判は全く意味がありません。これ以上易しくしたら実態把握としての意味がなくなります。

報告書に書かれている各設問の課題は以下の通りです。

 

(1) 基本的な表現を理解して、即興で伝え合うことができるようにする

(2) 基本的な文法事項を理解して、即興で伝え合うことができるようにする

(3) 対話を継続・発展させるために、関連する質問をすることができるようにする

(4) 聞いたことを基に自分の考えとその理由を述べ合うことができるようにする

(5) 聞いたことを基に自分の考えとその理由を話すことができるようにする

 

私は良く練られた問題だと感じました。今の日本の英語教育の内容や英語を話さなくても生活に困らないという環境の中で、英会話力の向上にどのこくらい時間やお金をかけるべきかという議論はあるにしろ、今回のテスト内容自体は批判されるようなものではないと思います。

 

私も学校の英語教育では英語をある程度読み書きは出来るようになったものの、聞く・話すという能力はつきませんでした。この点については別途機会があれば書きたいと思います。

 

今回はここまでとなります。

カランメソッド受講開始

今回はカランメソッドを数回受けた感想を書きたいと思います。

 

1. カランメソッドとは

カランメソッドの説明については英会話スクールの公式サイトや色々なブログで書かれているのでそちらでご確認ください。

QQ Englishの公式サイトはこちら。

カランメソッド | オンライン英会話ならQQEnglish

 

2. スタートステージ

QQ Englishでは2回無料レッスンが受けられます。初回はレベルチェックです。私のレベルは10段階中3でした。レベルチェックの詳細はこちらをご参照ください。

カランメソッドは1-12までステージがあり、スタートステージを決めるため最初にカランメソッド用のレベルチェックを別に受けます。これで2回の無料レッスンのチケットが使い終わります。私のスタートステージは2でした。

 

3. 受講の感想

数回レッスンを受けました。練習する内容は中1レベルの現在形や現在進行形から始まるので簡単です。しかし、先生の質問スピードに合わせ、フルセンテンスで正確に回答するのは結構難しいです。瞬発力と英語脳を鍛えるには良いのではないかと思います。私自身、会話の反応スピードや文法の正確性が課題と感じていたのでより練習だと思います。普段の会話でも時制や単数形・複数形などの文法が間違っていたと、言った後に自分で気づくことは多々あります。これを修正してきれいな英語を話せるようになりたいと思います。

基礎の反復練習なので面白さはないと思います。Youtubeの動画ではレベルが上がるとかなり複雑で長い文章も練習することになるようです。フリートークやトピック英会話のようなものはありません。

野球の練習に例えると小学生がやる正面の緩いゴロを正確なフォームで取る練習を繰り返す感じです。レベルが上がればノックのスピードがあがったり、前後左右の動きが出たり、送球が加わるものの、試合形式の練習や練習試合はないといった感じです。

 

しばらくカランメソッドを継続してどのくらい上達するか変化を見ていきたいと思います。

 

今回はここまでとなります。

英語学習開始

こんにちは、T-アレックスです。

このブログでは、社会人が働きながら税理士試験に合格するための情報をお伝えしているのですが、海外赴任になって英語力を向上させる必要が出てきました。本気で英語の学習を開始したので、記録も兼ねて英語学習に関する記事も書こうと思います。

 

1. 私の英語学習履歴

(1) 海外赴任前

私は70年代後半に日本で生まれ育っておりこれまで海外生活の経験はありません。日本の受験勉強の英語は出来た方だと思います。当時はセンター試験(現大学入試共通テスト)にリスニングはありませんでした。2次試験でリスニングのある大学もありましたがウェートが低かったです。ライティングは国立大学などでは短文を書かせる問題はありましたが、長文を書くような問題は多くなかったと記憶しています。いわゆる受験英語で育ちました。

社会人になってから会社が提供する英会話レッスン(マンツーマンで1回1~1.5時間、全10コマ程度)を2回受けましたが、あまり効果はありませんでした。

これ以外は、独学でTOEIC対策やスクリプトを見ながら英語ニュースを聞いたりしていました。

(2) 海外赴任後

海外赴任後は自分の発音の悪さを改善しようと思い、ELSA Speakというアプリで2か月程度発音練習を行っています。現在も継続中です。ELSA Speak ではAIが自分の発音を判定してくれます。判定は結構厳しく、子音の発音などを正しくやらないと良い点数は出来ません。単語、短文、会話文などプログラムは豊富でゲーム感覚でやることができます。一度やると1,2時間はあっという間に過ぎてしまいます。費用は3か月会員が2,000円程度、1年会員が4,000円程度、永年会員が10,000円程度です。社会人であれば支払いに困るような金額ではないと思います。ELSA Speakについてはどこかでまとめて記事を書きたいと思います。

そのほかには、Youtubeで発音やリエゾン・リンキングの動画を視聴する、スピーチや映画、インタビューの動画でオーバーラッピングを繰り返すなどをやってきました。

独学の限界を感じリスニング・スピーキング・英語脳を鍛えるためQQ Englishでカランメソッドの受講を開始したところです。以上がこれまでの英語学習履歴です。

 

2. 現在のレベル

(1) TOEICの点数

私のTOEICの点数は850点前後です。内訳はリスニング、リーディングともに400-450点の間です。

 

(2) リーディングとライティング

読み書きについては、基本的に問題ありません。ときどき翻訳ツールや辞書ツールを使うこともあります。プレゼン資料の言い回しが自然かどうか、細かい文法が合っているかなど不安な点もあります。

 

(3) リスニングとスピーキング

海外赴任してからの会社での会議の9割は英語です。(残りの1割は東京との日本語での会議です。)専門用語は分かるので何を話しているかは分かりますが、大人数の会議で議論に加わるのは難しいです。自分のプレゼンの場合、事前に原稿を考えますのでプレゼン自体はなんとかなりますが、質疑応答の質問が聞き取れなかったり回答に詰まったりします。

少人数の会議であれば色々話もできますが、なかなか自分の言いたいことが言えずもどかしさを感じています。会社の人は皆いい人なので私の発言が拙くても我慢して聞いてくれます。文法が間違っていることも自分で話していて分かります。

会社の会話より日常会話の方がついていけません。

 

(4) レベルチェックの結果

QQ Englishのレベルチェックの結果は10段階中の3で、細かいフィードバックは以下の通りです。まさに私が自覚している通りの結果となっています。

 

−−−−−−−−−−−−

OVERALL LEVEL: Lv.3

−−−−−−−−−−−−

・住居、人間関係、所有物など、他者や日常生活に関する基本的な情報を理解し、尋ねることができる。

・身近で日常的な事柄について、簡単な文型で応答できる。

 

▼ VOCABULARY(語彙力): Lv.4

・既存の語彙を使って、自分の経歴や経験について話すことができる

・語彙力が限定的である

 

▼ COMPREHENSION(理解力): Lv.4

・簡単な会話や身近な事柄に関する文章を、相手がはっきりかつゆっくり話していれば理解できる

 

▼ GRAMMAR(文法): Lv.3

・基本的な文型を使っての会話でも誤用がみられる

・暗記したフレーズであれば間違えず使用できる

 

▼ PRONUNCIATION(発音): Lv.4

・限定的な発音要素を使うことができる

・発音をコントロールしようとするが、乱れや誤りがある

・ 間違った発音があり、聞き手が理解できないことがある

 

▼ DICTION/FLUENCY(話し方・流暢さ): Lv.3

・ポーズをおきながらであれば話すことができる。

・短い言葉で、相手に自分を理解させることができる。

・複数の簡単な文章でも、つなげて話すことは難しい

 

▼ CONFIDENCE (自信): Lv.3

・意味や感情を伝えるための、口調やトーンの工夫が必要

・身近で日常的な事柄について、簡単で直接的な情報交換を試みることができる

 

▼ SPEED(話す速度): Lv.4

・やや遅いテンポで、時に躊躇することがある。

・文章を完全に終えることができないことがあるが、それでも次の文章を続けることができる

 

▼ RESPONDING TIME(回答時間): Lv.4

・相手の質問にタイムリーに答え始めることができるが、顕著な間や、全体的にゆっくりなスピードで話すために、簡単な内容であっても全体の回答時間が長くなる傾向がある

 

3. 目標レベル

目標とするレベルは、①会議のスピードについていけること、②自分が言いたいことを英語できちんといえること、③日常会話に困らないことです。

さて、どのくらいの期間でどれだけ上達することが出来るでしょうか。ときどき進捗を書きたいと思います。

 

今回はここまでとなります。

税理士試験の計算学習法(追込み編)

こんにちは、T-アレックスです。

このブログでは、社会人が働きながら税理士試験に合格するための情報をお伝えします。

 

最後の追込みで理論は何をすべきかこちらの記事で書きました。

今回は最後1か月の追込みで計算は何をすべきかを書きたいと思います。

 

1. 答練の解き直し

本番まで1か月を切ったら計算については、これまでに答練で出題された総合問題の解き直しに復習に徹しましょう。これまでたくさんの答練や練習問題を解いてきたはずです。その中から難しかったものを選んで解き直します。おそらく、3-4回目となるはずですが2週間以上間隔が空いていれば答えを覚えているということはないはずです。2,3日に一度は総合問題を解きましょう。どうしても苦手な分野がある場合には個別の問題を解くこともありますが、簿記論を除き理論に時間をとられるので個別問題に戻る時間はあまり取れないでしょう。

計算は基本的には個別論点の積み上げです。加点方式と思って答練で出題されたでの問題は確実に得点できるようにしましょう。本番は初見の問題となりますが、1か月切ってからは新たな問題に手を出す必要はありません。答練で出た問題が解ければ確実に合格します。

 

2. 間違いメモの見直し

間違いメモについてはこちらの記事で書きました。計算問題を解くのは2~3日に一度程度で良いと思いますが、間違いメモは毎日のように見直しておきましょう。間違いメモは本番に持っていくものでこれまでの学習の集大成です。間違いメモの内容を確実にしておくことで計算の得点はかなり変わります。合否のカギを握っているといっても過言ではありません。

 

3. 捨て論点

計算でも1年目の場合、学習時間が足りなかったり処理に時間がかかったりするなどの理由で捨てている論点もあると思います。白紙にならない程度に個別問題を解いておいてもいいと思います。しかしながら、捨て論点が本番で出題された場合、直前に少し確認した程度では合格レベル得点を取るとは難しいと思います。

こちらでも書きましたが、私は消費税の1年目の学習では簡易課税が手薄でした。直前少し見直しを解けるつもりで本番に臨みましたが、やはり体に染みついておらず十分な得点を取ることが出来ませんでした。

2年目以降の受験生は捨て論点があったら合格は厳しいでしょう。

 

計算も理論を回すのと同様に反復練習が重要で地味で辛いですが、来年同じことを繰り返さないよう最後の追込みを頑張りましょう。

 

今回はここまでとなります。参考になればうれしいです。

2023年度税理士試験の会場

こんにちは、T-アレックスです。

このブログでは、社会人が働きながら税理士試験に合格するための情報をお伝えします。

 

仕事の都合で数か月ブログが書けなかったのですが、いろいろ落ち着てきたのでブログを再開しようと思います。

 

今回は2023年度の試験会場が発表されているので感想を書きたいと思います。

令和5年度(第73回) 税理士試験 試験場一覧|国税庁

 

私は結構な回数税理士試験を受験していますので色々な試験会場を経験しています。今年は、首都圏、大阪、名古屋は東京の流通センターを除くと大学、その他の地域はイベント会場となっているようです。

 

1. 大学

今年の大学の会場は駅から近いようで最寄駅から10分を超える所はなさそうです。大学の場合キャンパスが駅から離れていることがあり、真夏に試験前に10分以上歩くのは厳しいです。会場に着くまでにかなり疲弊します。門に入ってから教室まで距離がある場合もあります。

机と椅子は会場によってばらつきがあります。新しい教室であれば試験が受けやすいのですが、古い階段教室などはとても試験が受けづらいです。東大の古い階段教室などは最悪でした。

総合的に私は大学の試験会場はいやでした。

 

2. イベント会場

首都圏のイベント会場は一般的に駅からのアクセスが良いです。私は流通センター、五反田TOC横浜アリーナで受験したことがあります。いずれも駅からのアクセスは良いです。また、机も長机になるので十分な広さがあり変な傾きや段差もなく快適です。

流通センターは東京モノレールの駅の目の前ですが、神奈川や一部の東京の人は東京モノレールにアクセスしづらいのが難点です。

総合的に私はイベント会場の方が好きでした。

 

試験当日に会場に着くまで、着いた後何するかはこちらにも書いています。

道順は事前に確認して適度に時間的な余裕をもって到着し、暑さと冷房対策、1日2科目の受験生は昼食対策も万全にして試験に臨みましょう。

 

今回はここまでとなります。参考になればうれしいです。

税理士試験の理論学習法(追込み編)

こんにちは、T-アレックスです。

このブログでは、社会人が働きながら税理士試験に合格するための情報をお伝えします。

 

今回は、理論学習の最後1か月の追込みで何をすべきかを書きたいと思います。

 

理論学習法についてはいくつか記事を書いてきました。

 

税理士試験の理論学習法(基本編) - T-アレックスの社会人のための税理士試験講座

税理士試験の理論学習法(実践編) - T-アレックスの社会人のための税理士試験講座

税理士試験の理論学習法(事例問題編) - T-アレックスの社会人のための税理士試験講座

税理士試験の理論は理解が重要 - T-アレックスの社会人のための税理士試験講座

税理士試験の理論学習法(スケジュール編) - T-アレックスの社会人のための税理士試験講座

 

税法では理論の出来が合否のカギとなります。計算は誰でもできる箇所を確実に正解することが合格への最低条件ですが、部分点を積み重ねていくことになりますので大きな差は付きにくいです。

一方、理論は覚えていなかったり結論や解答の柱が誤っていたりすれば、大きく点数を落とすこととなります。1か月を切った追込みで理論の穴をなくしておくことが重要です。

 

1. 改正論点

まずは、改正論点を暗記することです。改正論点の暗記についてはこちらの記事でも書いています。

第72回税理士試験公告と直前期の学習 - T-アレックスの社会人のための税理士試験講座

GWの学習 - T-アレックスの社会人のための税理士試験講座

 

改正論点は試験に出題される可能性が高いです。予備校では直前期のテキストに掲載され解説や答練での出題があると思います。計算や他の論点との関連が薄いものは予備校でも講義での解説と答練が1度あるだけなど、学習が手薄となってしまいます。(それでも試験に出題されると予備校からすれば的中となります。)

合格者は確実に暗記してきますので大きく差がつきます。こちらの記事でも書きましたが私は相続税の受験時に改正論点をマイナーだと思い軽視して暗記しませんでした。しかしながら、試験に出題され不合格となりました。周辺の論点は回答したのですがメインの改正論点は全く回答していません。25点中甘く見ても5点で、0点だった可能性も高いでしょう。基本的にべた書きで良かったので合格者とはこの1問で20点ぐらいは差がついていたと思います。

改正論点は絶対に疎かにしてはいけません。

 

2. 理論を回す

改正論点以外ではA、Bランクの理論を回して暗記とアウトプットを確実にする必要があります。理論を回す場合に2つの方法があると思います。

(1) 順番通り

一つは理論マスターや理論サブノートの順番通りにひたすらA・B理論のアウトプットをする方法です。理論のボリュームにもよりますが2~3日で1巡して、1週間で2周程度、最後の1か月で8周は回せるでしょう。

(2) 応用理論に絡める

もう一つは、答練やテキスト、問題集の応用理論を解きなおすと同時に、周辺の理論も含めて理論のアウトプットをする方法です。理論問題1問の標準解答時間は20-30分で応用理論ではべた書きの部分を省略することもあります。直前1か月では暗記の確認のためべた書き部分もフルで解答します。単に問題を解くだけより時間はかかりますが、事例に即したり関連理論を横断したりして理論をアウトプットすることになるのでかなり効果があると思います。順番通りアウトプットするだけでは飽きがきますので、脳に刺激を入れるという意味でもよい方法と思います。

 

追込みで理論を回すという作業はとても辛いです。正直飽きてうんざりします。理論の暗記が税法の合否のカギとなりますので、来年この苦しみをくりかえさないように最後の追込みを頑張りましょう。

 

今回はここまでとなります。参考になればうれしいです。