T-アレックスの社会人のための税理士試験講座

社会人が働きながら税理士試験に合格するための情報を発信しています。金融関係の仕事をしながら官報合格済み。その他キャリアや英語学習の情報も発信しています。

2024年74回税理士試験の感想(税法編)

こんにちは、T-アレックスです。

このブログでは、社会人が働きながら税理士試験に合格するための情報をお伝えします。

 

2024年の税理士試験が8/6~8に実施されました。受験された皆様お疲れ様でした。試験の感想を23年はこちらこちらの記事、22年はこちらの記事を書いています。簿記論と財務諸表論の試験問題の感想はこちらの記事で書きました。今回は税法科目の試験問題の感想を書きます。

理論と計算は問題の質(「良」、「妥当」、「悪」)と量(多すぎ、妥当、少なすぎ)、全体の資格試験としての適切性の感想を★~★★★(「不適」、「いまいち」、「適切」)の3段階で書きます。(修正ボーダー更新 2024年8月31日)

 

1. 消費税

理論が事例問題と正誤事例問題で大問2題、計算はいずれも原則課税の総合問題2題という形式でした。理論は例年通りです。計算は2割特例の判定を含めた法人の原則課税と個人事業者の原則課税の2題という形式でした。

予備校

ボーダー

確実

T

65

77

O

69⇒67

82⇒72

 

(1) 難易度

理論の問1は消費税の試験で良く出てくるタイプの事例問題で難易度は「やや易~標準」といった感じでしょうか。インボイス制度開始後初めての試験で、インボイス制度に関するに問題が出題されました。インボイス制度に関する過去問は存在しないのですが、改正初年度なので十分な対策をしていた受験生が多いと思います。

問2は計算で良く出てくる論点に関する事例正誤問題で難易度は「易」だと思います。

昨年の理論と同様に、理論の暗記に基づく事例への当てはめが問われており、高い精度が求められます。べた書きでない標準的な事例問題は実力差が出やすく差がつきやすい問題と思います。しっかりと学習した受験生は高得点が取れる一方、暗記があいまいであったり、事例への当てはめの訓練が不十分であったりすると思ったより点数が伸びません。

税理士試験の事例問題は消費税に限らず一般的に良問が多いと思います。

計算は、問1が2割特例の判定を含む法人の原則課税、問2が2割特例の判定を含む個人事業者の原則課税の問題でした。問1の特定新設法人の2割特例の判定は難しかったようですが、問2では原則課税が全額控除方式になっており、難易度の調整がされているようでした。計算の難易度は「標準」だったようです。

全体を通した難易度は「標準」でしょう。

 

(2) 分量

理論単体で見れば理論の分量は適切だと思います。計算の分量はやや多いのではないかと思います。計算が2問構成の場合、問題の前提を読んで理解するのに時間を取られます。個々の処理はそれほど難しくなかったとしても、思ったより時間がかかります。昨年に比べれば計算の分量の調整はされているように見えます。消費税は制度が複雑化しており、色々な計算問題の組み合わせが出題されるようになっています。今後もこの傾向は変わらないと思われます。計算の分量が大きく減少することはなさそうです。

全体を通すと時間配分とスピードが重要で、理論も書きすぎると計算の時間がなくなり、計算も問1と問2をバランスよく解答することが求められています。

 

(3) 総合評価

【理論】

問題の質:良

問題の量:適切

【計算】

問題の質:良

問題の量:適切

【全体】★★★(適切)

 

試験問題の質は理論・計算ともに奇抜な問題や題意の読み取りが難しい問題もなく良かったのではないかと思います。実力通りの結果となりやすい試験問題だったと思います。計算の量がやや多いとの印象はありますが、問いたい論点が多くこれ以上分量を減らすのは難しいのかもしれません。試験時間が3時間あったら丁度良い試験問題になる気がします。

 

2. 法人税

理論が事例問題で3題、計算は総合問題1題という形式でした。

予備校

ボーダー

確実

T

60

75

O

66⇒64

80⇒76

 

(1) 難易度

理論は、問1「留保金課税」、問2「災害により所有資産が損傷等した 際の主な取扱い」、問3「仮装経理に基づく過大申告」でいずれも事例問題でした。問われ方自体は規定とその当てめで標準的でした。難易度は問1が「標準」、問2が「標準~やや難」、問3は理論を暗記していない受験生も多そうなので「やや難」といったところでしょうか。災害については各税法で頻出の論点となっています。問3は学習が後回しとなる論点ですが、理論全体としては奇抜な問題もなく良問といっていいと思います。問1と問2でしっかりと点数を確保し、問3は部分点を確保できたかどうかがポイントだったようです。

計算は、奇問はなかったようで難易度は「やや易~標準」だったようです。

 

(2) 分量

分量については、理論の分量が多いのではないかと思います。理論は答えが分かっていてもまともに書いていては時間が足りなくなります。いかに、減点覚悟で割り切って端折っていくかがカギとなっています。計算は例年ボリュームが多いのですが、理論と合わせるとより今年も例年通りの厳しさを感じます。理論ができる受験生が書きすぎて失敗する可能性がある試験問題と思います。

問題の取捨選択やいかに回答を端折るかが合格のカギを握るような問題は、私は良い試験問題とは思いません。全体のバランを考えて分量を調節してもらいたいです。

 

(3) 総合評価

【理論】

問題の質:良

問題の量:多すぎ

【計算】

問題の質:良

問題の量:妥当

【全体】★★(いまいち)

 

それぞれの問題を見ると今年の試験問題の質は良いように思えます。計算の分量は昨年より少なくなったものの、理論の量が多いため全体の分量が多すぎスピードと時間配分の勝負となっています。時間配分を間違えるとかなりの確率で不合格となるのではないでしょうか。とはいえ、理論の問題の質が昨年より良いため、今年の問題は実力通りに合格する可能性が高い試験問題と思います。それでもまだ、税理士となるために必要な知識や思考力を確認する前に、時間配分が重要となってしまっている点が残念です。

 

3. 相続税

理論が事例問題で2題、計算は総合問題1題という形式でした。

問1が「贈与税配偶者控除」、問2が「個人とみなされる者」でいずれも事例問題でした。問2の個人とみなされる者」については、第68回(平成30年、2018年)、第71回(令和3年、2021年)と昨年第73回(平成5年、2023年)にも出題されていいます。計算ではあまり出てこない論点でかつ、公益財団法人や持ち分の定めのない法人は一般にはなじみがないですが、相続税贈与税の観点では租税回避に用いられやすく重要な論点であるとのメッセージに思えます。

 

予備校

ボーダー

確実

T

70

84

O

71⇒68

81⇒78

 

(1) 難易度

理論はいずれも事例形式で、難易度は「標準」でしょうか。事例問題としての問われ方自体は標準的で良い問題だと思います。理論の暗記に基づく事例への当てはめが問われており、高い精度が求められます。べた書きでない標準的な事例問題は実力差が出やすく差がつきやすい問題と思います。しっかりと学習した受験生は高得点が取れる一方、暗記があいまいであったり、事例への当てはめの訓練が不十分であったりすると思ったより点数が伸びません。

計算は、最初に解答する相続人の判定に迷うところがあったようです。土地の評価に一部難しい問題があったものの、計算の難易度は「標準」だったようです。理論と計算を合わせた全体としての難易度は「標準」といえるでしょう。

 

(2) 分量

理論の分量はべた書きよりは事例問題の方が問題の読み取りに時間がかかるため同じ大問2題構成といっても分量が多めとなります。

計算は分量は抑えられており、納付税額まで計算することも可能でした。

理論で時間が掛かることを考慮すると全体の分量のバランスは良かったのではないかと思います。

 

(3) 総合評価

【理論】

問題の質:良

問題の量:妥当

【計算】

問題の質:良

問題の量:良

【全体】★★★(適切)

 

全体的な問題の質は良好で全体の分量のバランスがとれており良い試験問題だったと思います。理論も計算も奇問はなく差がつく問題だったと思います。実力通りの結果になるのではないかと思います。

 

4. 国税徴収法

第1問の問1(1)が趣旨、2)がべた書き、問2(1)がべた書き+相違点、(2)が事例に基づくべたがき、問3の(1)と(2)が配当問題、第2問が事例問題という構成でした。

 

予備校

ボーダー

確実

T

75

85

O

66⇒63

79⇒70

 

(1) 難易度

第1問は基本的な問題も多く難易度自体は「標準」だったと思います。分量は多かったので個々の問題は難しくなくても、精度の高い解答をするのは難しかったかもしれません。

第2問は第二次納税義務にかかる難解な論点が出題されており難易度は「難」でした。全体を通した難易度は「やや難~難」でしょう。

 

(2) 分量

一昨年(72回、2022年)の試験ではあまりにも分量が少なく、相対試験には不向きでした。昨年(73回、2023年)は適度な分量でした。今年は例年に比べてかなり分量が多いという印象です。国税徴収法としては珍しく2時間で解ききれない分量でした。

 

(3) 総合評価

【理論】

問題の質:妥当

問題の量:多すぎ

【全体】★★(いまいち)

 

満遍なく広い範囲からの出題であったと思います。事例問題、配当問題、趣旨を問う問題など問題のバランスもとれています。ただ、今年の試験問題は分量が多すぎると思います。このくらい分量が多くなると、解答をどう省略するかが合否のポイントとなってきます。法人税所得税相続税など解答ボリュームの多い税法科目の合格者の方が有利な試験だったと思います。一部の問題の解答を書きすぎて他の問題の解答時間が少なくなってしまった受験生もいたかもしれません。私は、速記試験となってしまう試験問題は資格試験として適していないと思います。

 

5. 事業税

事業税については細かく書きませんが、第1問の問1が「難」、問2が「標準」、第二問の計算は「標準」といったところでしょうか。第1問の問1(配点30点)で得点することは難しく、第一問の問2と第二問の計算は満点勝負となっています。学習範囲が狭く差がつきにくく相対試験に向かない科目なので、税理士試験から外すべきと思います。

 

予備校

ボーダー

確実

T

60

65

O

60⇒60

73⇒73

 

6. 住民税・固定資産税

住民税と固定資産税は、私は受験経験がありません。予備校の解答速報を見ると住民税の理論で一部難しい論点があることを除くと、理論・計算ともに平易で満点勝負と思います。どうしたら他の受験生との差をつけることが出来るか分かりません。何回か受験すればそのうち合格するのかもしれませんが、運頼みのような気もします。

 

住民税

予備校

ボーダー

確実

T

78

86

O

82⇒82

92⇒88

 

固定資産税

予備校

ボーダー

確実

T

85

92

O

82⇒82

88⇒88

 

7. 所得税

所得税は、私は受験経験がありません。表だけ載せておきます。

予備校

ボーダー

確実

T

52

70

O

59⇒59

72⇒72

 

今回はここまでとなります。参考になればうれしいです。

2024年74回税理士試験の感想(簿記論・財務諸表論)

こんにちは、T-アレックスです。

このブログでは、社会人が働きながら税理士試験に合格するための情報をお伝えします。

 

2024年の税理士試験が8/6~8に実施されました。受験された皆様お疲れ様でした。これまでも、試験の感想を23年はこちらこちらの記事、22年はこちらの記事に書いています。今年の試験問題が資格試験として適切かという点について個人的な意見を書きたいと思います。理論と計算は問題の質(「良」、「妥当」、「悪」)と量(多すぎ、妥当、少なすぎ)、全体の資格試験としての適切性の感想を★~★★★(「不適」、「いまいち」、「適切」)の3段階で書きます。(修正ボーダー更新 2024年8月31日)

 

1. 簿記論

今年も個別論点の大問2題と総合問題1題という形式でした。第一問が退職給付会計とその他有価証券に関する連結決算、第二問が有形固定資産と新株予約権に分かれているので個別論点4題となっています。

 

予備校

ボーダー

確実

T

52

65

O

52⇒53

61⇒62

 

(1) 難易度

第一問の退職給付会計は給付算定式基準や期間定額基準といった見慣れない用語が出てきており初見では難しかったようです。難易度は「難」と思います。連結決算も見慣れない問題で、難易度は「難」だと思います。

第二問の有形固定資産は「やや易~標準」といった難易度で、個別問題の中では絶対に落とせない問題でした。新株予約権は自己新株予約権の処理を問う問題でした。見慣れない論点で難易度は「難」と思います。

第三問は例年通り決算整理型の総合問題で分量は多めだったものの難易度は「標準」と思います。

 

(2) 分量

全体的に第一問、第二問、第三問全て、資料の分量が多く、例年通り、時間内では解ききることができません。問題の取捨選択がカギとなっています。

 

(3) 総合評価

【計算】

問題の質:妥当

問題の量:多すぎ

【全体】★★(いまいち)

 

例年通り、問題の取捨選択をして素早く解答することが求められています。今年は問題によって解答の難易度が異なり、とりわけ素読みと時間配分が重要でした。第二問の有形固定資産から解き始めて確実に点数を確保するというのがベストでした。第一問から解き始めた場合には、難しい問題だと早々に見切りをつけて部分点狙い切り替え第一問にあまり時間を使わず、第二問、第三問に時間を使う必要がありました。

本番の試験で問題の取捨選択をするには、自分が分からない問題は他の人も分からないと自信をもって飛ばせるだけの実力が必要です。番形式の答練で問題の取捨選択をする能力を磨いておく必要があります。今回の試験問題が資格試験の問題として優れているどうかは別として、従来の試験の傾向に沿ったものなので実力通りの結果となるのではないかと思います。

問題自体の質については、問題間で難易度のばらつきが大きいと思いますが、標準的な問題も多く、全体的には「妥当」な範囲内と思います。

問題の量については、試験時間に対する問題量の多さは依然として問題だと思います。問題の取捨選択というテストのテクニックは税理士に必要な知識や能力とは無関係で、資格試験としての質は低いと思います。難しい問題に少しでも時間を使ったら不合格になるというのは納得感がありません。問題間の難易度と分量を調整して、2時間で解ききれる分量にすべきです。

全体的な試験問題の質は3段階(★★★「適切」、★★「いまいち」、★「不適」)で「いまいち」というのが個人的な評価です。第一問、第二問の難易度がもう少し調整されているか、または、分量がもう少し調整されていれば「適切」だったと思います。

 

2. 財務諸表論

予備校

ボーダー

確実

T

46

55

O

49⇒49

57⇒57

 

今年も理論2題と総合問題での計算1題という形式でした。理論は第一問が概念フレームワーク棚卸資産、第二問が社債とのれんに分かれており理論は4論点の出題がありました。

 

(1) 難易度

理論の第一問の問1は概念フレームワークの意思決定の有用性でした。概念フレームワークは近年頻出の論点です。用語と選択肢の問題は基本的であったものの、記述まで解答できた人は少ないのではないかと思います。難易度は用語と選択肢が「やや易~標準」、記述が「難」と思います。棚卸資産については、穴埋めなどは基本的な問題で「やや易~標準」、記述も標準的な論点で「標準」ではなでしょうか。

第二問の社債については、社債発行差金は2006の改正で繰延資産から債権額からの直接控除に変更になったはずです。(私の記憶が正しければ。)私が簿記の学習を始めたときはちょうどその改正があった時ですので、繰延資産と利息法との違いを私は記憶しています。改正から18年も経過しているので今の受験生が知らないのも無理はありません。難易度は「難」でしょう。あまりにも古い論点を出すのは適切ではないと思います。

第二問ののれんについては、負ののれんは解答しづらいところもありそうですが「標準」の難易度と思います。

第三問の計算は、難易度自体は「標準」だったと思います。だた、分量が例年よりかなり多かったようです。

 

(2) 分量

今年の試験は計算の分量が多かったのが特徴です。ネットでの書き込みを見ていると答練や公開模試の成績上位者でも100分掛けても解ききれなかったようです。また、理論も4題に分かれている上に、記述がそれなりにあり分量が多い印象です。全体として分量は多かったと思います。

 

(3) 総合評価

【理論】

問題の質:妥当

問題の量:多すぎ

【計算】

問題の質:妥当

問題の量:多すぎ

【全体】★★(いまいち)

 

今年の税務諸表論の試験問題は従来以上に理論と計算の時間配分がカギとなったのではないでしょうか。多くの受験生は、理論と計算のどちらを先に手を付けるかどうかはともかく、計算に80-90分程度配分するよう事前に戦略を立てていたと思います。理論から始めた受験生は、理論の分量も多くどの程度理論を捨てて計算の時間を確保するのかを判断するのは難しかったと思います。逆に、計算から始めた受験生は例年以上に計算に時間を費やして理論の時間が足りなくなったのではないかと思います。

私は簿記論でも書きましたが、問題の取捨選択や時間配分で合否が左右されるテストは資格試験として適していないと思います。

とはいえ、簿記論と同様に、来の試験の傾向に沿ったものなので実力通りの結果となるのではないかと思います。

 

税法の試験の感想は別途書きたいと思います。今回はここまでとなります。参考になればうれしいです。

カランメソッドStage10終了

こんにちは、T-アレックスです。

 

今回は英語学習の進捗についての記事になります。2023年7月末にカランメソッドの受講を開始しました。Stage2は8月末に完了Stage3は9月下旬に完了Stage4は10月末に完了Stage5は11月末に完了Stage6は1月末に完了Stage7は2月末に完了Stage8は4月初めに完了Stage9は5月末に完了しています。Stage10を完了したので記録を兼ねた記事を書きたいと思います。この記事にプロモーションは含まれていません。

 

1. 受講回数と時間

Stage10は81回で完了。その後Stage9-10の総復習(Full Book Revision)19回とGrammar Testが1.5回、合計101.5回(42時間18分)でした。受講期間は71日です。

2023年7月末にカランメソッドを開始したのでほぼ1年でStage10を完了しました。

Stage10は120ページあり、Stage9の124ページと同様に長く感じました。

基本的に毎日1コマ受講し、週末は1日4レッスン受講しました。
QQEnglishの「よくある質問」にあるStage10完了までのレッスン数の目安は85回となっています。Stage10だけであれば目安よりは4回少ない回数で完了しました。レッスンの目安には総復習(Full Book Revision)が含まれていないと思います。総復習(Full Book Revision)含めると85回では終わらないです。

 

2. 受講スタイル

Stage2~9と特に受講スタイルは変えていません。単語のみ事前にテキストで確認しそれ以外の予習はしていません。New Wordはレッスンでの聞き取りに集中しています。復習は1レッスンあたり30分でレッスン前に行っています。1レッスンあたり復習とレッスンで1時間かけています。長い文章が増えていますが、しっかりと復習をして文章を覚えることで、Daily Revisionは10-12分で終わらすことができました。リーディングレッスンもリズも良くスピード感をもって読むことで、1レッスンで完了し次のレッスンに繰り越さないようにできました。Stage10は平均1レッスンで1.48ページ進みました。文章がさらに長くなってきたのでStage5、6の2.00ページ、Stage7の1.88ページ、Stage8の1.69ページ、Stage9の1.72より進度が遅くなりました。

 

3. カラン以外の英語学習

以前はELSA Speakでの発音練習を並行して行っていましたが、ELSA Speakはスコアが伸び悩んでいるのであまりやらずに、5月に期限切れとなりました。気が向いたので再開し時々使っています。相変わらずELSA Speakのスコアは77-78%に留まっており伸びません。単語は良いのですが文章になるとどうしても細かい発音が正確にできません。

Youtubeの英語学習動画を見てスクリプトに合わせたオーバーラッピングはやっています。語彙や表現の増加のための学習はしておらず、会社での会話やYoutubeの動画で使えそうな表現を真似することがある程度です。カランメソッドとは別に学習して語彙や表現の幅を広げる必要があると感じています。

 

4. 効果と感想

Stage5からは長い文章が増えており、New Workで先生の長い説明を聞いて覚えて、質問にフルセンテンスで解答するのは難しいです。Stage8からさらに長い文章が増えています。Stage10もStage8、9同様に長い文章も多いですが、Stage10でも復習をしっかりすればDaily Revisionではきちんと解答できます。難易度としては時々普段使わない単語が出てくることがありますが、Stage10でも文法も単語も特に分からないというものはありません。

Stage6完了の記事で書いた通り、Stage6を完了したあたりからかなり効果を感じています。会議で同僚の発言は前より聞き取れるようになり、自分の発言もある程度スムーズに言えようになってきました。スピード感も向上し言葉を上手く繋げて話せるようになってきました。

Stage10を完了し、リスニングの能力が向上し、口も大分回るようになってきた感覚はさらに増してきました。まだ言いたいことが言えずに言葉に詰まることもありますが、良くなってきたと思います。

日常会話で使用する基本的な表現であればStage4まで、日常会話でよく使う表現であればStage6までで十分で、Stage4やStage6までを繰り返しやった方が良いという意見もあります。私は、実際の友人との会話、ニュース、会議などでは長い文章を長時間聞く必要があるので、英語を聞き続けるスタミナと反応スピードを上げるために、文法の理解が出来ているという前提で、どんどん先のStageに進んで長い文章を聞いたり言ったりする方が良い思います。文章が長くなると大変ですが、負荷をかけただけの効果はあると思います。

 

Stage10を完了した流れでStage11に突入したので、そのままStage11、12と最後まで続けたいと思います。日本に一時帰国予定の12月中旬までにはStage12まで完了したいと思いますが、レッスンの目安はStage11、12ともに80回なのでちょっと厳しそうです。

Stage10が完了したので、一度レベルチェックを受けたいと思います。どんな結果になるでしょうか。

 

今回はここまでとなります。参考になればうれしいです。

英語学習の難しさ③(学習計画)

こんにちは、T-アレックスです。

 

今回は英語学習の難しさについての記事になります。こちらの記事で書いた通り、私は今海外赴任をきっかけに英語力の向上に取り組んでいます。日本にいた頃から英語の勉強はしていたものの、流ちょうに話せるレベルからは遠いです。英語学習の難しさのうち、今回は学習計画策定の難しさについて書きたいと思います。この記事にプロモーションは含まれていません。

 

英語を上達させたいと思っても英語学習では現状把握も難しく、目標設定も難しいということは、こちらの記事こちらの記事で書いた通りです。これだけですでに学習計画を作るのが難しいことが分かります。

税理士試験であれば、大手予備校のカリキュラムを完璧にマスターすることで高確率で合格することができます。予備校から各科目の標準的な学習時間も公表されており、ネットを見ればその2-3倍の学習時間が必要であることも分かります。試験範囲も一定しており、試験日も8月前半と固定されているので学習計画は立てやすいです。

一方、英語学習では何をどのくらいの時間学習すれば英語がどの程度上達するのかイメージして自ら学習計画を立てるのは難しいと思います。

英検やTOECIなどテスト対策であれば学習範囲が限定されるのでまだ計画の立てようもありますが、私のように仕事上の英語のやり取りをスムーズにする、同僚と英語でコミュニケーションをとるといったテスト対策以外のこととなると学習計画を立てるのが難しくなります。

単語や文法、リーディングやスピーキングは何をどこまでやればよいのか、何時間かければマスターできるのか目安も分かりません。一般的には、英語でストレスなくコミュニケーションが取れるようになるには1,000時間程度の学習が必要と言われていますが、1,000時間を何にどう使っていくべきか目安がない印象です。

ネット上には色々な英語学習の情報があります。私もYoutubeで良く英語学習の動画を見ます。個々の学習の動画では、例えば単語、文法、発音、リスニング、短文の会話など有益なものが沢山あります。英語学習のやり方全般についても、何をどうやって学習したかなど学習計画に役立ちそうな動画もあります。大人になってから英語が上達した人やプロの指導者の意見を聞く限り、基礎的な学習と実践経験を数多く継続的にこなすしか上達への道はないようですし、短期間で急激に上達することもないということは分かります。それらを見ても私はどう学習していけば何年ぐらいで自分がなりたいレベルに達することが出来そうか、未だに想像できません。英語のコーチングのサービスもあるようですが、コーチングの期間も数か月程度と短く、効果が出るまで計画的かつ継続的にサポートが受けられるようには感じません

こちらの記事で書いた通り、英語学習を本格的に再開した時点での自己分析では、TOEICは800点台で読み書きにはそれほど苦労しておらず、基本的な文法の知識に不安はありませんでした。そこで、私は発音やリスニング能力を改善するため、ELSA Speakカランメソッドを始めましたが、計画性をもって始めたというものではありません。カランメソッドについては、ネットでその効果や限界も調べた上で、私が弱点と認識しているリスニングやスピーキングの改善と沢山レッスンを受けることによる学習の継続を期待して受講しています。

 

今回は英語学習の学習計画策定の難しさについて書きました。英語学習の難しさについてはほかにも色々な点があると感じています。その他の点については今後書いていきたいと思います。また、これをどう克服していくかについては、まだ私の考えはまとまっていません。学習を継続しながら考えていきたいと思います。

 

今回はここまでとなります。参考になればうれしいです。

英語学習の難しさ②(現状把握)

こんにちは、T-アレックスです。

 

今回は英語学習の難しさについての記事になります。こちらの記事で書いた通り、私は今海外赴任をきっかけに英語力の向上に取り組んでいます。日本にいた頃から英語の勉強はしていたものの、流ちょうに話せるレベルからは遠いです。英語学習の難しさのうち、前回は最終目標や中間目標の設定の難しさについて書きました、今回は現状把握の難しさについて書きたいと思います。この記事にプロモーションは含まれていません。

 

大人でも学生でも英語を流暢に話したい、自在に読み書きしたと思う人は多いでしょう。日本の場合、最近の若い人は小学校から英語の授業が始まります。小学校では英語の授業がなかった人でも中学・高校・大学と英語学習を経験した人がほとんどでしょう。日本の教育では読み書きが中心になりますが、大学入試にリスニングが課されていることも多く、ある程度リスニングの学習はしたことがある人が多いはずです。また、英検の受験者であれば、英検のためにリスニングやスピーキングの学習をしているでしょう。学生や社会人であればTOEICのためにリスニングや文法・リーディングを学習した人も多いでしょう。

大学受験までにどの程度英語を学習し、現在どの程度覚えているか、英検の級やTOEICのスコアである程度自分の現状の英語レベルを把握することはできるでしょう。

しかしながら、英語の四技能である「読む」、「書く」、「聞く」、「話す」、のうちどれがどのレベルにあるのか、どこを改善すべきか、「細かく現状を把握し課題を見つける」ことは難しいです。

 

四技能全てに関連する語彙や文法の知識がどの程度あってどの程度使えるレベルにあるのかを把握するのも難しいです。「聞く」・「話す」でも、語彙や文法の知識不足で聞けない・話せないなのか、それ以外が課題なのか自分で把握することは難しいです。

中学や高校初級レベルの語彙や文法が不足しているのであれば、まずはそこを固める必要があります。スクリプトを見ればほとんどの意味が分かるのであれば、聞けない・話せないのは語彙力や文法の知識ではないのだと思います。そうすると、単語帳などで語彙力を増やすのは優先事項ではないかもしれません。

 

「聞く」については、英語教材のリスニング練習の音声が聞き取れないのか、アナウンサーが話す比較的きれいなニュース英語が聞き取れないのか、TEDなど比較的論理的でスピードもそれほど速くないプレゼンテーションの英語が聞き取れないのか、映画・ドラマなど速くて会話があちこちに飛んでいくような英語か聞き取れないのか、様々なレベルがあります。自分がどのレベルにいるのかを把握しない限り、効果的な学習計画は立てられないでしょう。

「話す」についても現状を分解して把握しないと対策が立てられません。単語レベルで通じる発音(私の言う「通じる発音」とは、ネイティブ並みのきれいな発音ではなく、相手に聞き返されない程度の発音を言います。)でないのか、文章レベルで抑揚やリズムが悪い、(つまり、原稿があっても通じにくい)のか、語彙や表現の不足か、会話中に日本語に変換しており英語で考えられていないのか、色々な課題があると思います。それぞれ自分がどの段階にいて、どこをどう解決すべきかを自分で考えるのは困難です。

 

現状把握の難しさから、どこから手を付けて良いか分からない、やみくもに英語学習をしてもなかなか効果が得られない、という結果につながっていると考えられます。

 

今回は英語学習の現状把握の難しさについて書きました。英語学習の難しさについてはほかにも色々な点があると感じています。その他の点については今後書いていきたいと思います。また、これをどう克服していくかについては、まだ私の考えはまとまっていません。学習を継続しながら考えていきたいと思います。

 

今回はここまでとなります。参考になればうれしいです。

カランメソッドStage9終了

こんにちは、T-アレックスです。

 

今回は英語学習の進捗についての記事になります。2023年7月末にカランメソッドの受講を開始しました。Stage2は8月末に完了Stage3は9月下旬に完了Stage4は10月末に完了Stage5は11月末に完了Stage6は1月末に完了Stage7は2月末に完了Stage8は4月初めに完了しています。Stage9を完了したので記録を兼ねた記事を書きたいと思います。(公式サイトに新版の受講の目安が追加されたので記事を更新しました。)この記事にプロモーションは含まれていません。

 

1. 受講回数と時間

Stage9は72回で完了しました。合計72回(30時間00分)でした。受講期間は53日です。(旅行で1週間程度レッスンを受けていない期間がありました。)Stage9は124ページあり、Stage7の98ページ、Stage8の93ページと比べ3割程度分量が増えており長く感じました。Stage9からテキストが2nd Edition(2014年版)から3rd Edition(2024年版)に変更となりました。いくつか時代に合わせて文章が変更となっているようですが、大きな変更ではないようです。

基本的に毎日1コマ受講し、週末は1日4レッスン受講しました。
QQEnglishの「よくある質問」にあるStage9完了までのレッスン数の目安は85回となっています。目安よりは13回少ない回数で完了しました。

 

2. 受講スタイル

Stage2~8と特に受講スタイルは変えていません。単語のみ事前にテキストで確認しそれ以外の予習はしていません。New Wordはレッスンでの聞き取りに集中しています。復習は1レッスンあたり30分でレッスン前に行っています。1レッスンあたり復習とレッスンで1時間かけています。長い文章が増えていますが、しっかりと復習をして文章を覚えることで、Daily Revisionは10-12分で終わらすことができました。リーディングレッスンもリズも良くスピード感をもって読むことで、1レッスンで完了し次のレッスンに繰り越さないようにできました。Stage8は平均1レッスンで1.72ページ進みました。文章が長くなってきたのでStage5,6の2.00ページ、Stage7の1.88ページよりは進みが遅いですが、Stage8の1.69ページより少し早い進度でした。目安のレッスン数より13回少ないのでかなり良い進度と思います。進度が早かった理由としては、レッスン前に復習をしっかりすることで、文章が長くなっているもののDaily Revisionが毎回12-13分で終わったこと、Readingが早くなったため1回のレッスンで完結でき次回に持ち越すことがほとんどなかったこと、Dictationも次回に持ち越すことがなかったことが挙げられると思います。

 

3. カラン以外の英語学習

以前はELSA Speakでの発音練習を並行して行っていましたが、ELSA Speakはスコアが伸び悩んでいるのであまりやらずに、5月に期限切れとなりました。また気が向いたら再開するかもしれません。

Youtubeの英語学習動画を見てスクリプトに合わせたオーバーラッピングはやっています。語彙や表現の増加のための学習はしておらず、会社での会話やYoutubeの動画で使えそうな表現を真似することがある程度です。カランメソッドとは別に語彙や表現の幅を広げる学習をする必要があると感じています。

 

4. 効果と感想

Stage5からは長い文章が増えており、New Workで先生の長い説明を聞いて覚えて、質問にフルセンテンスで解答するのは難しいですStage8からさらに長い文章が増えています。Stage9もStage8同様に長い文章も多いですが、Stage9でも復習をしっかりすればDaily Revisionではきちんと解答できます。難易度としては時々普段使わない単語が出てくることがありますが、Stage9でも文法も単語も特に分からないというものはありません。

Stage6完了の記事で書いた通り、Stage6を完了したあたりからかなり効果を感じています。会議で同僚の発言は前より聞き取れるようになり、自分の発言もある程度スムーズに言えようになってきました。スピード感も向上し言葉を上手く繋げて話せるようになってきました。

Stage9に入ってもう一段リスニングの能力の向上し、スピーキングでも大分口が回るようになってきた感覚があります。まだ、言いたいことが言えずに言葉に詰まることもありますが、良くなってきたと思います。時々、パブで飲んでいる時などに同僚から大分英語が良くなったと言われることがあり、そんな時は上達していると実感します。

 

Stage10を6月末から7月中旬には完了できるように頑張りたいと思います。その後は、Stage11-12に進むか、パターンプラクティスに興味があるのでR.E.M.Sを受講するか考え中です。Stage10が完了したらレベルチェックを受けたいと思います。

 

今回はここまでとなります。参考になればうれしいです。

学習範囲は広げるな

こんにちは、T-アレックスです。

このブログでは、社会人が働きながら税理士試験に合格するための情報をお伝えします。

 

今回は、学習範囲を広げるべきでないということについて書きたいと思います。特に、2年目以降の科目は重要と思います。

 

2年目の科目の攻略法については、こちらの記事で書きました。私は、1年目の反省を踏まえてしっかり学習すれば、2年目が最も受かりやすいと考えています。公開模試S判定かA判定を取れていれば、統計上90%以上の確率で2年以内に合格します。(TのA判定は合格率70%以上です。A判定以上で2年とも不合格となる確率は30%×30%で9%。2年以内に合格する確率は100%-9%=91%。)

私は延べ12回税理士試験を受験しており、5勝7敗です。合格した時の公開模試の判定は全てS判定かA判定で、不合格の時は全てB判定以下でした。私は公開模試の判定は信頼性が高いと思っています。(個人的な経験に基づくバイアスが入ってはいます。)

 

現実に公開模試でS判定やA判定を取っても、本番の試験で2回以上不合格となる人もいます。成績優秀者が不合格となる原因の一つが、学習範囲を広げすぎていることにあると言われています。

税理士試験では、OかTの基礎期から応用・直前期のカリキュラムをマスターすれば合格できます。それ以外の学習をする必要はありません。1年目の科目であったり働きながらであったりすれば、OやTのカリキュラムをマスターするだけでも大変でそれ以外に学習範囲を広げる余裕はないはずです。

2年目以降で答練で上位の成績を取り続けると学習が物足りなく感じる受験生がでてきます。合格確率を少しでも上げようと、他社の答練を取り寄せたり、判例や通達など予備校のカリキュラムを超えた学習をしたりして、他の受験生との差をつけたい衝動に駆られます。過去の試験で判例から税法の理論が出題されたり、通達から計算問題が出題されたりしているとの情報を得るとなおさらです。

しかしながら、税理士試験の合否はそこでは決まりません。本番の試験において予備校で学習した内容をいかにミスなく素早く解答できるかにかかっています。予備校で学習していないものはどの受験生もできません。傾斜配点があることを考えると、誰もできない論点を正解しても多くの受験生が正解する問題を間違えてしまっては意味がありません。予備校のカリキュラムを完璧にした上で、追加の論点ができるようになれば合格確率は上がりますが、いくら追加で新しい論点を学習しても合格確率の上昇はたかが知れています。最も恐ろしいことは、予備校で学習した内容の問題であるにもかかわらず、その解答スピードや精度が落ちてしまい、本番の試験で思わぬ取りこぼしをしてしまうことです。

 

簿記や財務諸表論にしと税法にしろ、学習範囲を広げようと思えば際限がないです。簿記や財務諸表論では、現実に行われている様々特殊な取引や複雑な取引に対し、様々な会計処理が存在します。税法では、現実に起こっている様々な問題に対し、色々な判例や通達が出ています。予備校では、試験に過去出題されたまたは今後出題されそうな論点を厳選してカリキュラムを作っています。それ以外に学習範囲を広げても合格率の向上にはほとんどつながらず非効率です。

図示すると以下のようになります。

私は、判例や通達を暇つぶしの程度に眺めるぐらいであれば良いと思いますが、本気で学習すべきではないと思います。それは税理士になってからやればいいと思います。それよりも、理論を回して記憶の維持に努める、これまでにやった計算問題を(問題や答えを覚えてしまわないよう。2週間程度の間隔を空けて)繰り返し解き、早く正確にできるようにすることの方が重要です。

やることがなくなったというのであれば学習のペースを落としてもいいと思います。平日は理論か計算のいずれかを1.5~2時間程度、休日は理論と計算を両方やって4時間程度でしょうか。これで十分レベルは維持できると思います。

私も2年目に合格した科目の最後の1か月はこの程度です。理論は忘れるのが怖いので辛かったですが何度も回しました。計算は平日は2日に1回、休日は1日1回総合問題や個別問題を解き直す感じでした。1年目の科目は余裕がないのでぎりぎりまで目いっぱい学習していました。

 

本番の試験で予備校のカリキュラムで学習したはずなのに、忘れていた、精度が不十分だった、時間がかかった、ミスをしてしまったというのが最も後悔するパターンです。

学習範囲を広げずに予備校のカリキュラムを信じて合格を目指しましょう。

 

今回はここまでとなります。参考になればうれしいです。