こんにちは、T-アレックスです。
このブログでは、社会人が働きながら税理士試験を合格するための情報をお伝えします。
今回は、働きながら税理士試験を合格するための年間のスケジュールのお話です。
1. 1年のサイクル
税理士試験を働きながら5科目合格するには早くても4-5年かかります。長期計画についてはこちらをご参照下さい。
税理士試験は年に1回8月にしか試験がなく、1年間ずっと気力と記憶を維持するのは困難です。本番に照準を合わせる必要があります。
税理士受験生の1年は9月から試験のある8月までが1サイクルとなります。
1年は3つの時期に分かれます。予備校のカリキュラムに沿って学習すると自然とこのようになります。
- 9-12月:基礎期
- 1-4月:応用期
- 5-8月:直前期
2. 9-12月:基礎期の過ごし方
基礎期はその名のとおり基礎を固める時期です。
(1) 初学の科目
予備校の講座は9月に開校されるので、初学の科目は年内に完結コースを受講し、年内で試験範囲の基礎部分を一巡させます。予備校の講義、トレーニング、ミニテスト、実力テストについていけば良いです。予備校のミニテスト・実力テストは、予告がありますので、予告された範囲をきちんとこなすことが重要です。予告理論もここで一度は暗記します。学習が進んでくると過去に学習した理論も計算も忘れていきますが、この時期はあまり気にする必要はありません。時々、理マス/理サブやテキストを見直して記憶を呼び起こしておけば良いです。応用期、基礎期に繰り返して本番までに記憶を定着させます。
(2) 2年間以降の科目
8月本番の自己採点の結果がボーダー付近であれば、9-12月に予備校の講義を受ける必要はないと思います。時々、理論やテキストを見直す程度でいいと思います。前年にきちんと学習ができていれば、不合格となったとしても1月からで次の試験に十分間に合います。理論にしろ計算にしろ結構覚えているものです。モチベーションが上がらない中で勉強をしても大した効果はありません。それよりも、次の科目の基礎固めに時間と労力を使いましょう。
本番の自己採点結果がボーダーよりかなり下であれば、初学と同様に基礎からやり直した方がいいです。
旅行などまとまったプライベートな予定を入れるのも試験終了後から基礎期のこの時期が最適です。税理士試験は長期戦ですので家族や恋人の協力は不可欠です。家族や恋人などがいる人は、1年間の税理士試験の受験への協力に感謝し次の1年の勉強に協力してもらえるよう、基礎期の勉強に支障がいない範囲で心からサービスしてください。
年末年始も帰省、忘年会、学生時代の友人との再会などに参加することは、基礎期の学習に支障がない程度であれば問題がないと思います。年明けに向けて英気を養うことをお勧めします。
2. 応用期の過ごし方
1-4月は応用期となります。ここからは勉強が厳しくなります。予備校の講義や答練のレベルも格段に上がります。計算は本試験レベルの高度なものが出題されますし、理論も予告があるとはいえ暗記数も増えます。かなり厳しくなりますが、予備校のスケジュールに沿って、講義を受講、トレーニングをやり、理論を暗記し、答練を受けて、カリキュラムに付いていかなければなりません。
理論は答練の予告に合わせて暗記し、その後も理論を回して記憶を維持するようにします。
計算は過去の試験問題や予備校の予想を踏まえ、応用的な論点を含む総合問題が答練に出題されます。答練の記憶が薄まる2週間程度の間隔を空けて復習し、満点をとれるまで繰り返す必要があります。一般的には初回を含め3回は繰り返し解く必要があるます。応用期の計算がどの程度本番の試験でできるかが合格のカギとなり、応用期の計算までマスターしなければ合格レベルに達することができません。
仕事面では、年度末の3月が忙しい人、4月の決算対応が忙しい人など色々といると思います。私生活でも、子供がいる方は受験、卒業、入学などのイベントがあります。
仕事や私生活のイベントをよく考慮して勉強のスケジュールを考えましょう。
3. 直前期の過ごし方
直前期は(1)前半:GW~公開模試、(2)後半:公開模試~本番に分かれます。
(1) 前半:GW~公開模試
Tでは6月中旬、Oでは7月初旬に公開模試がありますので、公開模試に向けて仕上げていきます。
GWは、計算についてはこれまでの答練を復習し、応用論点を含め計算を仕上げる時期となります。理論については、まずはA、B論点の理論暗記を完璧にしつつ、事例や横断的な問題など応用理論の学習を進める時期となります。
公開模試で上位の成績を取ることを目標に勉強しましょう。
(2) 後半:公開模試~本番
計算については、公開模試で間違えた個所を再確認しつつ、応用期、直前期の答練の問題の解き直しを行い、計算を完璧にしましょう。予備校の答練や公開模試で出題された問題は、本番でも合格者は完答するという想定で仕上げて下さい。
理論はA、B理論を完璧にしつつ、Cの理論については白紙にならない程度には暗記する必要があります。事例問題や横断的な問題は柱挙げの練習も重要ですが、柱挙げに並行してべた書き部分の暗記の確認もしましょう。
公開模試~本番は全ての受験生が本番に向け質・量ともあげてきて、特に、初学者はこの時期に大幅にレベルアップしてくると考えてください。
直前期は、子供がいる場合には、運動会や発表会など最低限のイベントには参加する必要があると思いますが、スケジュールを家族・恋人とよく話し、勉強を優先できる環境を作って下さい。社会人の税理士受験生にはプライベートのスケジュール調整も重要です。
今回はここまでです。
よろしくお願いします。