T-アレックスの社会人のための税理士試験講座

社会人が働きながら税理士試験に合格するための情報を発信しています。金融関係の仕事をしながら官報合格済み。その他キャリアや英語学習の情報も発信しています。

税理士試験長期化の要因

こんにちは、T-アレックスです。

このブログでは、社会人が働きながら税理士試験に合格するための情報をお伝えします。

 

今回は、税理士試験が長期化する要因について書きたいと思います。私が考える税理士試験が長期化する要因は以下の3つと思います。

 

1.科目合格制

2.勉強環境の維持

3.モチベーションの維持

 

1. 科目合格制

税理士試験の長期化の要因の一つに税理士試験は科目合格制になっているという制度面が挙げられます。複数科目を一度に合格する必要のある司法試験や公認会計士試験との大きな違いとなります。司法試験や公認会計士試験は1回あたりの試験科目が多く働きながら合格することはほぼ不可能ですが、受験に専念し2-3年での勝負となります。

一方で、税理士試験は社会人が働きながら1年に1~2科目ずつ合格を目指すことが可能となっています。合格までに最短で4-5年はかかります。こちらの記事でも書きましたが、働きながら4年で合格するのはかなり難しく、5年でも相当順調です。1科目当たりの難易度が高く制度面からも長期化は避けられないと思います。

 

2. 勉強環境の維持

税理士試験は合格までに最短4-5年かかります。働きながら5年間税理士試験の勉強を継続する環境を維持するのはかなり難しいです。家庭環境や仕事環境の変化によりどうしても勉強に十分な時間が取れない時期が出てしまいます。

(1) 結婚

独身の方であっても4-5年の間には結婚を考えることもあると思います。結婚する場合には、結婚式や新生活への様々な準備で時間をとられます。結婚生活が落ち着くまでは十分な勉強時間を確保するのは困難となります。

(2) 子供の誕生

子供が誕生する場合には、女性は妊娠中から授乳期にかけては勉強時間を確保するのが困難ですし、男性も子供の誕生後に勉強時間を確保するのは難しいと思います。そもそも子育てより勉強を優先すべきか、収入・家庭環境・ライフプランを踏まえて家族で相談してよく考える必要があります。

(3) 家庭のイベント

勉強の期間が長期に渡れば子供が生まれること以外にも、色々と家庭環境が変化する可能性があります。家族が病気になったり、子供の習い事や受験などのイベントが発生したりすると、勉強時間が十分に確保できなくなります。円満かつ充実したな家庭生活を送ることは人生にとって重要なことで、家庭生活と勉強との両立は非常に難しい問題となります。

(3) 仕事環境

勉強期間が長期となると仕事環境の変化も避けられません。こちらの記事で書いた通り、転職すると仕事と勉強の両立に慣れるまでに時間がかかり、転職後1-2年は合格可能性が下がると思います。また、転職をしなくても転勤や異動により仕事内容や職場環境が変化すると同様にその後1-2年は合格可能性が下がると思います。

 

このように、2-3年であれば多少無理して勉強を最優先とすることも可能と思いますが、4-5年以上となると様々な環境変化が起こる可能性が高くなり、長期間勉強環境を維持することが困難となります。能力があっても働きながら4-5年で合格するのが難しいというのはこの点にあると思います。

 

3. モチベーションの維持

勉強環境の維持の次に問題となるのが長期的なモチベーションの維持となります。最初の1-2年はモチベーションが高く勉強もはかどります。4年目ぐらいからは勉強にも飽きてきてモチベーションも低下してきます。また、1年で1科目以上順調に合格しているうちはいいのですが、1科目も合格できなかったときは著しくモチベーションが下がります。

私の受験経験を振り返っても、長期間モチベーションを維持するのは非常に難しいことだったと思います。モチベーションの低下から試験を受けない年もありました。

 

こちらの記事でも書きましたが、税理士試験を含む日本の資格試験は難しすぎると思います。働きながら2-3年で合格できるレベルの試験にすべきと思います。

税理士試験の合格を目指す方は、長期的に勉強環境やモチベーションを維持できるかをよく考えてチャレンジした方が良いと思います。

 

今回はここまでとなります。

よろしくお願いします。