こんにちは、T-アレックスです。
このブログでは、社会人が働きながら税理士試験に合格するための情報をお伝えします。
今回は、5科目合格までの年数がキャリア形成に影響するというお話です。
私は、時間はかかったものの税理士試験に合格できたので、忘れないうちに学習中に考えたこと・感じたことをまとめておこうと思いこのブログを書いています。
私は、2022年現在まだ金融関係の会社で会社員として働いています。せっかく試験に合格したのですが生かしていない状態です。
試験合格を生かせていない最大の要因は、合格までに時間がかかってしまったからだと思います。
税理士資格をどのように生かすかキャリアプランによりますが、とにかく早期に5科目揃えることが重要です。お金や時間があるのであれば大学院に通ってもいいと思います。
1. 長期化した理由
私は働きながら11年掛かけて官報に合格しました。30代前半で税理士試験の学習を開始し4科目までは順調に4年で合格することができました。ここまでは順調に見えますが、後から振り返ると4年もしくは5年で5科目合格できなかったことが長期化の大きな要因になったと思います。
(1) 簿財
私も多くの受験生と同様に日商簿記2・3級からスタートし簿財に進みました。金融関係の仕事をしていたので簿記や会計にはなじみがあり内容はとっつきやすかったです。会計基準もごく一部ですが仕事で読むことがありますので、財務諸表論の理論も暗記はともかく内容の理解が難しいということはありませんでした。
税理士試験を安易に考えており、また、長期的な計画を考えていなかったため、1年目の簿記論は独学、財務諸表論は1月からの速習コースで学習しました。
1年目は財務諸表論が合格、簿記論は不合格でした。簿記論は翌年に合格するのですが、税法の学習に影響を及ぼすことになります。1年目に2科目合格できなかったことが1年の遅れを生んで後々大きな影響を与えます。
私のこの経験が、最初の2年が重要という記事を書いたり、簿記論でも財務諸表論でも9月からの予備校の活用をお勧めしたりしている理由です。
(2) 転職
4年で4科目合格後、転職しました。正直あと1科目なのですぐに合格できると思っていました。ところが、転職先の仕事が忙しく、また、仕事に慣れるのに労力や時間を費やしたため学習時間を確保することが難しくなりました。会社員として給料をもらっている以上、仕事をおろそかにするわけにはいきません。こちらの記事でも書きましたが転職後に試験勉強を継続するのは容易ではありません。学習時間が確保できるうちに一気に5科目揃えることが肝要と思います。
(3) モチベーションの低下
数年して仕事が落ち着いたので試験勉強を再開しました。自分としてはこれまでの学習経験を生かしてしっかりと勉強したつもりでしたが、2年連続で不合格でした。仕事の内容・人間関係・待遇に特に不満はなかったので、税理士試験に取り組むモチベーションが低下していたのではないかと思います。その後また試験勉強から離れます。こちらの記事でも書きましたがモチベーションの低下も長期化の大きな要因です。モチベーションが高いうちに合格するというのが重要です。
(4) 5科目目の合格
5科目目に再度挑戦した理由は、1科目合格していないことが引っかかっておりとにかく5科目揃えたかったこと、コロナでプライベートの予定が入らなくなり学習時間が確保できるようになったためです。ここで5科目揃えなければ一生無理と思い手を抜かずに勉強し5科目目に合格することができました。やはり、モチベーションは重要だと改めて感じました。
2. キャリアへの影響
私は、4,5年で5科目合格していたら税務・会計の経験を積む方向にキャリアチェンジし、今のキャリアとは随分違ったものとなっていたかもしれません。現在、金融関係の仕事でそれなりの経験を積み、今の会社で責任ある仕事を任されていますのでキャリア形成は上手くいっているとは思っています。
ただ、せっかく時間やお金をかけて5科目合格しても直接的に活用できていないのはもったいないような気がします。社内の経理部門に異動して活用するという方法はあり得ますが、それ以外には今転職してキャリアチェンジするというのは年齢や待遇を考えると現実的な選択肢ではない気がします。
このように、合格までに何年かかるかによってキャリアに影響すると思います。
とにかく早く5科目揃えましょう。
今回はここまでになります。参考になればうれしいです。