こんにちは、T-アレックスです。
このブログでは、社会人が働きながら税理士試験を合格するための情報をお伝えします。
今回は、予備校の答練の受け方と復習についてお話します。
年明けになると予備校のカリキュラムは応用期に入り、基本的に講義・答練の繰り返しとなります。基礎期に比べ質・量ともに格段に上がります。
予備校のカリキュラムについていくことは大変ですが、応用期の講義・答練をマスターすることで合格レベルに達することが出来ます。厳しいとは思いますが乗り越えましょう。
1. 答練の意義
私が考える答練の意義は以下の通りです。
(1) 答練は、本番で出題実績のあるものや予備校が出題の可能性が高いと分析した問題から構成されており、本番の試験に直結している。
(2) 初見の総合問題を解く貴重な機会である。
(3) 答練での間違えは記憶に残りやすく、学習効果が高い。
(4) 解答用紙など形式面でも本番が意識されている。
(5) 問題の解き順、時間配分、問題用紙や計算用紙の使い方、ボールペン・電卓などを色々試し、本番でのやり方を固めることができる。
(6) 自分のミスの癖を把握し、ミスを回避するための対策を検討することができる。
このような点から、私は、予備校選択のポイントでも記載した通り、答練の多い予備校の方が合格に近づくのではないかと思っています。
2. 答練前
前述の通り、応用期には基本的に講義・答練を1セットとしてこれが繰り返されます。
予備校によっても変わりますが、答練の多い予備校では簿財・国税三法(法人税・所得税・相続税)は1週間で講義・答練の1セット、ミニ税法は2週間で講義・答練の1セットとなっています。
答練前にやることは、①講義を受講する、②トレーニングや問題集で講義内容の計算の復習をする、③予告理論を覚える、の3つとなります。
答練前までに②や③をやりきれなかったとしても、答練は効果が高いためスケジュール通りに受けた方がいいです。答練を溜めてしまうと挽回が難しいです。復習でカバーしましょう。
3. 答練の受け方
答練は、時間配分や解答スピードの確認のため、まずは指定された制限時間(通常2時間)で解答します。制限時間が来たら一旦解答を止めます。制限時間内に解答できた部分と制限時間後に解答した部分を分かるようにして、模範解答を見る前に残りの部分の解答を続けましょう。
本番の試験でも多くの科目で2時間では終わらない量の問題が出題されます。予備校の答練も本番を意識して意図的に2時間で終わらない問題も出題されます。
初見の問題を解く経験は貴重で、制限時間が来たからと言って残りの部分を解かずに模範解答を見てしまうのはもったいないです。
4. 答え合わせ
解答が終わったら模範解答を見ながら答え合わせをします。私は、正解すべき問題を正解できていたか、どこをなぜ間違えたかを確認することが重要で、点数自体は重要ではないと思っています。私は、答練の点数は付けていませんでした。
応用期の答練の結果の評価は初学者と経験者で異なると思います。
(1) 初学者
- 計算(基礎):基礎期で学習した内容は初学者でも正解する必要があります。不正解箇所は基礎期のテキストやトレーニングに戻って復習し完璧にしましょう。
- 計算(応用):基礎期で学習していない内容は初学者が正解するのは困難です。間違いノートを付けるなどして次に出てきたときには確実に正解をできるようにしましょう。計算の応用論点は、本番で出題実績のあるものや予備校が通達などから出題の可能性が高いと分析したものです。合格レベルに達するにこのレベルの問題まで解答できるようにする必要があります。
- 理論(べた書き):応用期の答練では理論予告がでますので、初学者でも正解しなければなりません。
- 理論(応用理論):応用理論は初学者にとっては難しいはずです。まずは、理論暗記を優先し、答練や応用理論問題集を用いて徐々に柱挙げに慣れるようにしましょう。
(2) 経験者
答練は予備校が過去問や過去の答練を参考にして作成しています。経験者にとっては見たことがある問題が多く、高得点がとれるはずです。難しいと感じる人は、前年の勉強が不足しています。基礎からやり直す必要があります。
(3) 順位
私は、答練の点数自体にあまり意味がないと思っていますので、順位もあまり意味がないと思っています。通学コースのある予備校では通学生の平均点や上位3割の点数を通信講義のなかでも教えてくれることがありますので、参考にしてもいいと思います。
予備校の答練で上位3割に入ることが合格への道標とされていますが、初学者と経験者ではまだまだ差がありますので、初学者は順位を気にする必要はないと思います。
5. 答案提出
私は、通信生が答練の答案を提出する必要はないと思います。上述の通り、点数自体にはそれほど意味がなく、自己採点をすれば自分の弱点の分析はできます。
また、答案が返却されるまで時間がかかるので、弱点の分析や復習に間に合いません。
ただし、応用理論の解答を添削してもらいたい人は、何回か提出して書き方を添削してもらうのは有効と思います。
6. 復習
答練は復習が重要で、復習をして完璧にしていく必要があります。答練で出た問題が本番で出題された場合には、合格者は全員正解すると思っていた方がいいです。
理論と計算は必ずしも同時に復習する必要はありません。
(1) 理論
理論は暗記を優先し、応用理論の柱挙げは5月以降の直前期から力を入れればいいと思います。暗記あってこその応用です。
(2) 計算
計算については、問題の記憶がなくなる2週間後をめどに1回目の解き直しを行います。1回目の解き直しで満点がとれた場合には、以降の解き直しの優先順位を下げて構いません。間違えた箇所は個別の論点を再確認し、2週間程度間隔を空け満点がとれるようになるまで解き直します。
本番直前に解き直した方がいいと思った答練はメモしておき、本番の1~2週間前に最終確認として解き直すことをお勧めします。
今回はここまでです。
よろしくお願いします。