T-アレックスの社会人のための税理士試験講座

社会人が働きながら税理士試験に合格するための情報を発信しています。金融関係の仕事をしながら官報合格済み。その他キャリアや英語学習の情報も発信しています。

カランメソッドStage11終了

こんにちは、T-アレックスです。

 

今回は英語学習の進捗についての記事になります。23年7月末にカランメソッドの受講を開始しました。Stage2は8月末に完了Stage3は9月下旬に完了Stage4は10月末に完了Stage5は11月末に完了Stage6は24年1月末に完了Stage7は2月末に完了Stage8は4月初めに完了Stage9は5月末に完了Stage10は8月上旬に完了しています。Stage11を完了したので記録を兼ねた記事を書きたいと思います。この記事にプロモーションは含まれていません。

 

1. 受講回数と時間

Stage11は70.5回で完了。その後Stage11の総復習(Full Book Revision)10回、合計80.5回(33時間32.5分)でした。受講期間は50日です。Stage11は136ページとStage10の120ページよりページ数が多いのですが、後述するようにStage11からはレッスン内容が変わっており、Stege10の81回より短い回数で完了しました。

基本的に平日は毎日1レッスン受講し、週末の土日は1日4レッスン受講しました。
QQEnglishの「よくある質問」にあるStage11完了までのレッスン数の目安は80回となっています。ほぼ目安のレッスン数で完了することができました。

 

2. Stage11からの変更点

Stage11になるとStage10までとはカリキュラムが少し変わります。

(1) 学習項目の追加

Daily Revision, New Work, Reading, Dictationがあるというのは変わりませんが、以下の項目が追加となっています。

① Word Pool : 15個程度の単語学習で、単語の意味と使い方を先生から聞いて学習するものでテキストに対応する質問文と回答文はありません。

② Phrasal Exercise:15題程度の文章の穴埋め形式の問題で単語や単語の変化を学ぶものです。Phrasal Exerciseの時はテキストを開いてレッスンを行います。

③ Emailやカバーレター、レポートの書き方:文章の冒頭や文末に何を記載すべきか、Introduction、Main Paragraph、Conclusitonに何を書くべきかなどを、他の例文と同じように質問と回答という形で学びます。

 

(2) Daily Revisionの短縮

もう一つ大きな変化は、Stage11からDaily Revisionで復習する文章の量が減ったことです。一つ一つの文章の長さはStage10と同じかそれよりも長いものもありますが、復習する文章の数が減りますのでDaily Revisionが早く終わります。これが、Stage11がStage10より早く完了した理由です。Stage10では1回あたり1.48ページ進みましたが、Stage11では1回あたり1.93ページ進みました。

 

(3) 単語・句動詞のレベルアップ

Stage11で出てくる単語・句動詞はStage10と比べてレベルアップしています。Stage10までは知らない単語・句動詞は2~3ページに1つぐらいでしたが。Stage11では1ページのうち半分ぐらいが、普段の仕事や会話で私は使わず、辞書で調べないと意味が分からない単語でした。調べてみると、実際の生活や会話で使われそうな単語や句動詞なのでマニアックな単語や句動詞が出て来ているわけではありません。

 

(4) 文法学習の終了

語句の説明(What is the difference between…)の文章は出てきますが、現在完了形はどんな時に使うかといった文法説明の文章は出てきません。

 

3. 受講スタイル

Stage2~10と特に受講スタイルは変えていません。単語のみ事前にテキストで確認しそれ以外の予習はしていません。リスニング力は上がっているので、先生の説明でNew Wordの意味は概ね理解できましたが、前述の通りNew Wordのレベルが上がっているので、事前に意味を調べておかないと意味を把握するのが厳しいものもありました。復習は1レッスンあたり30分でレッスン前に行っています。1レッスンあたり復習とレッスンで1時間かけています。長い文章が増えていますが、しっかりと復習をして文章を覚えることとDaily Revisionの量が減少したことで、Daily Revisionは10-12分で終わらすことができました。リーディングレッスンもリズも良くスピード感をもって読むことで、1レッスンで完了し次のレッスンに繰り越さないようにできました。Stage11は平均1レッスンで1.93ページ進みました。Daily Revisionの量が減少したので文章がさらに長くなってきましたがStage7の1.88ページ、Stage8の1.69ページ、Stage9の1.72、Stage10の1.48より進みが早くなり、Stage5、6の2.00ページぐらいの進度となりました。

 

4. カラン以外の英語学習

ELSA Speakでの発音練習を週2-3回の頻度で並行して行っています。未だにスコアは78-79あたりで伸び悩んでいます。単語練習では90点後半の点数は出るのですが、会話文になると70点代前半にとどまり、なかなか長い文章で発音の正確性を高めることが出来ていません。QQイングリッシュでは時々先生に発音を褒められますが、なかなか難しいです。実際に録音を聞くとまだまだというのが良く分かります。

Youtubeの英語学習動画を見てスクリプトに合わせたオーバーラッピングはやっています。語彙や表現の増加のための学習はしておらず、会社での会話やYoutubeの動画で使えそうな表現を真似することがある程度です。カランメソッドとは別に学習して語彙や表現の幅を広げる必要があると感じています。

 

5. 効果と感想

Stage5からは長い文章が増えており、New Workで先生の長い説明を聞いて覚えて、質問にフルセンテンスで解答するのは難しいですStage8からさらに長い文章が増えています。Stage11もStage8、9、10同様に長い文章も多いですが、Stage11でも復習をしっかりすればDaily Revisionではきちんと解答できます。
単語・句動詞の難易度はStage11から上がったと感じています。普段使わない単語・句動詞が頻繁に出てくるようになりました。文法の学習はStage10までで完了しているようで、前日の通り文法に関する文章は出てきませんでした。

新規の単語・句動詞はカランのレッスンだけでは、使いこなせるようにならないので、実際の会話で使えるようにするには自分で練習する必要があると感じました。

 

Stage6完了の記事で書いた通り、Stage6を完了したあたりからかなり効果を感じています。会議で同僚の発言は前より聞き取れるようになり、自分の発言もある程度スムーズに言えようになってきました。スピード感も向上し言葉を上手く繋げて話せるようになってきました。

Stage11を完了し、リスニングの能力が向上し、口も大分回るようになってきた感覚はさらに増してきました。まだ、言いたいことが言えずに言葉に詰まることもありますが、良くなってきたと思います。

会話で使用する基本的な表現であればStage4まで、常会話でよく使う表現であればStage6までで十分であり、Stage4やStage6までを繰り返しやった方が良いという意見もあります。私は、友人との会話、ニュース、会議などで英語を聞き続けるスタミナと反応スピードを上げるために、文法の理解ができているという前提で、どんどん先のStageに進んで長い文章を聞いたり言ったりする方が良いと思います。文章が長くなると大変ですが、負荷をかけただけの効果はあると思います。

 

最終ステージであるStage12に進みました。日本に一時帰国予定の12月中旬までにはStage12まで全て完了したいと思います。レッスンの目安はStage11、12ともに80回で、Stage11は1カ月半で完了したので、これまでのペースを保って学習を続ければ、12月中旬までに十分Stage12を完了できると思います。

 

今回はここまでとなります。参考になればうれしいです。

法人税と所得税は1科目集中

こんにちは、T-アレックスです。

このブログでは、社会人が働きながら税理士試験に合格するための情報をお伝えします。

 

これまで私は、科目選択や税法への取り組み方にについて色々な記事を書いてきました。

社会人のための税法選択 - T-アレックスの社会人のための税理士試験講座

税法1つ目の選択 - T-アレックスの社会人のための税理士試験講座

どの科目も1年目に全力を掛けろ - T-アレックスの社会人のための税理士試験講座

税理士試験の自己採点後の科目選択 - T-アレックスの社会人のための税理士試験講座

税理士試験の複数科目の勉強について - T-アレックスの社会人のための税理士試験講座

 

今回は、法人税または所得税を働きながら1年で合格するのであれば、1科目に集中すべきという話をしたいと思います。私は、所得税の受験経験はありませんが、予備校の資料や合格者の体験談からみて法人税と同じ考え良いと思います。

 

法人税の学習のポイントについてはこちらの記事も参照してください。

 

1. どのコースを受講すべきか

私は、税法(法人税所得税に限らず)を合格レベルに持っていくには、試験範囲を3回学習する必要があると考えています。最初のころに学習した内容は、カリキュラムを終えるころには忘れてしまっているものも多いです。カリキュラムを3週して初めて知識が定着し、迷いなく素早く解答できるようになると思います。

TまたはOの年内完結+上級コースで、年内に全ての学習範囲を学んで1週目を終え、1-3月の上級コースで2周目、4月以降の直前対策で3周目とするのが合格のための年間の大まかな学習スケジュールとなります。1年目で上級、直前対策に出て来るマイナー論点までは抑える必要はありませんが、学習範囲を3周するためには年内完結+上級コースを受講すべきと思います。法人税所得税の年内完結コースでは講義が週3回となるので勉強は大変です。

一方、3月までかけて1週目の学習を終わらせる基礎マスターコースは週2回の講義で、1周目の学習に時間を掛けることができ余裕があります。消化不良で講義が進んでいくというリスクを減らすことができるでしょう。基礎の学習が終了後すぐに直前対策のカリキュラムとなります。直前対策に入るまでに全範囲一通りの基礎が出来ていて欲しいですが、9-12月に学習した論点は忘れているものも多いでしょうし、組織再編やグループ税制といった終盤の難しい論点についての理解度は十分ではないでしょう。

9-12月の学習が大変であっても、1年で合格するには12月までに何としてでも1周目の学習を終え、その後何度も繰り返し知識を定着させるべきと思います。

 

2. 複数科目の学習は?

法人税所得税の年内完結コースでは講義が週3回となるので、他の科目の勉強をしている時間はないでしょう。また、上級・直前対策になると週2回の講義に減りますが、その分1回あたりの学習範囲が広くなり、また内容も基礎論点に加えプラスアルファの部分が出てきますので、講義についていくのは大変となります。また、理論暗記にも時間を取られるようになります。法人税または所得税の1年目に、働きながら複数科目を勉強するのは現実的に難しいです。

 

3. 不合格科目をどうするか?

法人税所得税は、簿記論・財務諸表論または他の税法受験後に学習を開始する人が多いと思います。これらの科目に無事合格していれば問題ありませんが、不合格であったときに科目選択をどうするか考える必要があります。私は、不合格科目は翌年は受験せずに法人税所得税に専念すべきと考えます。

上でも書いた通り、法人税所得税の1年目に複数科目を勉強するのは時間的に困難で、1年で合格する可能性が相当低くなります。

もし1年で合格できなくても、1年間しっかり勉強したのであれば、次の年に既学習の科目2つ同時に学習するのは可能と思います。不合格となった科目も1年ぐらいであれば取り戻せます。

もちろん、不合格目に集中し、法人税所得税は翌年に回すという方法も考えられます。これにはメリットとデメリットの両方あります。メリットは、1度学習しているので翌年の基礎期の学習が楽になり理解度や定着度が上がるという点です。デメリットもあります。1度基礎期の学習を終えているので、翌年の基礎期の講義は簡単に思えるはずです。ここが落とし穴です、学習済みといっても1通り論点をさらった程度で合格レベルまでは程遠いです。基礎からしっかりやり直す必要がありますが、最初の頃の講義が簡単に思えるので基礎の学習が疎かになりがちです。これは2年目以降の受験生に陥りがちな失敗と同様です。

 

4. 私の反省点

私は、こちらで記載したとおり、法人税は受験2年目に学習しました。簿記論が不合格だったので、簿記論の2年目と法人税の1年目の同時学習でした。法人税の1年目はTの基礎マスターコースを受講しました。結果は、簿記論は合格、法人税は不合格でした。法人税は2年目に合格しました。

簿記論は計算だけで理論暗記がないので、法人税と同時でいけるだろうと思っていましたが甘かったと思います。簿記論は2年目では絶対に合格したかったのでその学習に相応に時間がとられ、法人税が疎かになってしまいました。また、予備校の基礎マスターコースではとても間に合わないとも実感しました。1年目の公開模試の理論で組織再編が出題されました。条文が問題に書いてあるという親切な問題だったものの、全くできませんでした。公開模試後、集中的に当時本命の論点と言われていた組織再編やグループ税制の学習をしました。本番の試験でも出題されそれなりに良い手応えであったものの、A(50-59点)で不合格となりました。

簿記論との複数科目の受験は無謀であったのと、年内完結コースを受講すべきだったというのが結果からみた私の反省点です。法人税の学習以前に、簿記論に1年で合格できなかったということが税理士試験全体を通じた最も大きな反省点です。

 

法人税所得税は税理士試験のヤマ場です。簿記論、財務諸表論と法人税または所得税まで合格できればゴールまでの道筋がだいぶ見えてくるのではないかと思います。

 

今回はここまでとなります。参考になればうれしいです。

勉強する環境とリズムを整える

こんにちは、T-アレックスです。

このブログでは、社会人が働きながら税理士試験に合格するための情報をお伝えします。

 

これまでに、科目選択や予備校選択などの記事を書いてきました。

 

(科目選択)

社会人のための税法選択 - T-アレックスの社会人のための税理士試験講座

税理士試験の自己採点後の科目選択 - T-アレックスの社会人のための税理士試験講座

ミニ税法の選択はありか? - T-アレックスの社会人のための税理士試験講座

税法1つ目の選択 - T-アレックスの社会人のための税理士試験講座

法人税か所得税か - T-アレックスの社会人のための税理士試験講座

 

予備校選択

税理士試験の予備校選択のポイント - T-アレックスの社会人のための税理士試験講座

スタディングはありか?(簿財編) - T-アレックスの社会人のための税理士試験講座

スタディングはありか?(税法編) - T-アレックスの社会人のための税理士試験講座

スタディング 弱点を補完するか割り切るか - T-アレックスの社会人のための税理士試験講座

科目選択と予備校が決まったら、学習する環境と学習のリズムを整えなければなりません。こちらの週間勉強スケジュールの記事で記載した通り、週に基礎期は20時間、応用期は25-30時間、直前期は30時間の学習時間は必要です。学習している科目と科目数にもよりますが、ミニ税法1科目という状況でもない限りこのぐらいの学習時間は必要でしょう。

 

1. スキマ時間はあてせずに学習時間を確保する

通信講座の宣伝ではスキマ時間での学習が効果的であることを強調していますが、スキマ時間でできること・効果的なことは理論の暗記ぐらいです。講義を視聴したり問題を解いたりするには、落ち着いた環境でまとまった勉強時間を確保する必要があります。電車の中でやったり、短時間の空き時間などにやったりしても効果はありません。どんなに短くても1回あたり30分、通常であれば1~3時間テキストや問題を広げ集中して学習する時間を確保する必要があります。

 

2. 朝型か夜型か

朝に勉強するのか、夜に学習するのか2つの選択肢があります。朝型の場合は、朝5時ぐらいに起床し、仕事の前に家や会社で2時間程度勉強します。朝型の方が仕事やプライベートで急に予定が変わる可能性が低い、テレビなどの誘惑も少ない、家事の負担が少ないなど、色々利点があって勉強時間が確保しやすく、また、集中もしやすいでしょう。ネットで合格者の体験談を見ると朝方にシフトして短期合格を勝ち取った人は多いようです。朝の勉強で足りない分は夜にも勉強します。

早起きをして勉強するのが向かない場合は、夜に勉強すればいいと思います。夜は、急に予定が入ったり、色々誘惑が多かったりで勉強時間が削られやすい点には注意する必要があります。私は、朝起きるのが苦手なので夜型でした。

 

3. 勉強する場所の確保

次にどこで勉強するかを決める必要があります。1か所に限定する必要はありません。平日と休日に分け、かつ、勉強する内容(講義視聴、計算問題の演習、理論暗記、理論問題の演習)によって使い分けるのも良いと思います。

(1) 自宅

自宅が多くの人にとって、最も多くの時間勉強する場所になるでしょう。きちんと自宅学習ができるように環境を整える必要があります。

① 集中して勉強できる場所

まずは、集中して勉強できる部屋が必要となります。一人暮らしの場合は問題ないのですが、家族がいる場合は、ダイニングやリビングのテーブルではなかなか集中して勉強することができません。家族の邪魔にならないよう集中して勉強できる場所を確保しましょう。勉強専用の部屋が確保できればいいですが、そうでなくても、衝立などで仕切ったり、時間を限定して寝室やダイニングのテーブルを勉強専用にしたりするなど、家族に協力してもらい自宅で勉強できる場所を確保しましょう

② 机と椅子

机も重要です。税理士試験の勉強ではテキスト、問題用紙・問題集、計算用紙、計算機など色々なものを机に置く必要があります。通信講座を受講する場合には、これにPCかタブレットのスペースも必要となります。十分な大きさの机が必要となります。椅子も重要で、税理士試験では長期間にわたり長時間の勉強をすることになります。机や自分の身長に合った椅子を選ぶことも重要です。

③ 本棚・保管スペース

税理士試験の勉強では、テキスト、問題用紙・問題集と紙の資料が沢山あります。これを机のそばに保管してすぐに取り出せるようにするための本棚・スペースが必要となります。雑に保管して資料を探すのに無駄な時間を使ってはいけません。

④ ネット環境

通信講座を選択する場合には、ネット環境も重要です。動画の視聴にはデータ速度がある程度必要ですし、データ量も多くなります。ネット環境が十分であるかどうか確認する必要があります。

 

(2) 会社

始業前の朝や始業後の夜に会社の会議室が使える場合、会社の会議室で勉強する人もいるようです。会議室は基本的に外部と遮断されており集中できる環境でしょう。

 

(3) 予備校の自習室

大手の予備校の講義(通信講座を含む)を受講している場合、予備校の自習室も勉強する場所として使えます。特に、通勤経路上に予備校の自習室があるのであれば時間のロス少なく、他の受験生もいて刺激になるので良いのではないかと思います。ただし、希望する席が空いていなかったり、周りの人によっては集中できなかったりすることがあります。

 

(4) 図書館の自習室

図書館の自習室も静かな環境なので勉強に適しています。ただし、計算問題をやる場合には、電卓の使用が許可されている自習室で勉強する必要があります。

 

(5) カフェ

カフェで勉強する人もいますが私はお勧めしないです。税理士試験の勉強はスペースを必要としますし、計算問題は電卓を使用する必要があります。また、1~3時間は集中して勉強する必要があり、食べ物や飲み物の注文が必要だったり、周りの人がおしゃべりしたりするカフェは集中しにくく、勉強に向かないです。たまに、カフェで勉強するぐらいならいいですが、恒常的に勉強する場所ではないでしょう。私が知る限り、合格体験記で主にカフェで勉強して合格したという人を見たことはありません。税理士試験の勉強Vlogなどでは見栄えのためカフェで勉強しているシーンが良く出てきますが、合格しているのでしょうか?

 

(6) その他スキマ時間の勉強場所

その他のスキマ時間での勉強はあくまでメインの勉強を補完するためだけのものです。私は、理論暗記以外はスキマ時間の勉強は効果的ではないと思います。理論暗記は積極的にスキマ時間を活用すべきす。通勤時間、ウォーキング、犬の散歩、その他待ち時間・空き時間に地道に理論暗記をするのが良いです。

 

4. すぐに勉強を開始する環境を作る

勉強は始めるまでのハードルが高いです。すぐに別のことをやりたくなってしまいます。とりあえず勉強を開始してしまえば何とかなります。そのためには、すぐに勉強が開始できるよう準備しておく必要があります。次の日に最初何をやるのか予め決めておきすぐに取り掛かれるように前日に準備しておきましょう。講義を視聴するのであれば、PCやタブレットがすぐ起動でき、テキストが机に置いてある状態にしておきます。計算問題を解くのであれば、問題、計算用紙、ペン、電卓を予め机に出しておきます。

自宅以外で学習する場合も予め何を勉強するか決めておき、勉強用具一式をまとめて持っていき、席についたらすぐに勉強が開始できるようにします。毎回いかにスムーズに勉強のスタートが切れるかが重要です。

 

5. 誘惑を断ち切る

勉強を継続していくうえでいかに誘惑を断ち切るかが重要です。誘惑にもいくつかの種類がありますので、種類ごとに対策を考えましょう。

(1) 仕事や家庭のイベント

仕事上、忘年会や新年会、歓送迎会など社会人としてどうしても参加しなければならない、または、参加した方が良いイベントがあるでしょう。また、家庭がある場合には入学式や卒業式、運動会、受験など重要なライフイベントもあるでしょう。家族とよく話合い、勉強時間を割いてでも参加すべきイベントは何か良く考えましょう。あらかじめ参加するものと参加しないものの線をはっきりさせ、迷わないにようにした方が良いと思います。

年間スケジュールについては、こちらの記事も参考にしてください。

 

(2) 自宅での誘惑

自宅で学習する場合で特に家庭を持っている場合には、色々と家事があったり、家族から話しかけられたりするなど、勉強に集中できないことがあります。そのため、先ほども記載した通りまずは家の中で集中して勉強できる場所を確保する必要がありますし、勉強中は話しかけないようにしてもらうなど家族にも協力してもらいましょう。

 

(3) スマートフォン

誘惑の中で最大の敵はスマートフォンです今やスマートフォンは生活に欠かせないツールですが、スマートフォンをいじりだすとあっという間に1時間や2時間経ってしまいます。いかに、スマートフォンから離れるかが勉強時間を確保するカギとなります。

通信講座を受講する際には、スマートフォンではなくPCかタブレットの方が良いと思います。この場合、PCやタブレットは講義視聴に特化させ、講義視聴に関係ないアプリ、ソーシャルメディア、サイトのブックマークやショートカットは削除して、簡単にはアクセスできないようにしておきましょう。スマートフォンは自宅であれば別の部屋においておく、自宅以外であればカバンや机の中にしまい目に触れないようにしましょう。現代の人にとってはスマートフォン断ちが最もハードルが高いと思います。スマートフォンを制する人が合格に近づきます。

 

6. 9月中に型を決める

以上が勉強環境を整えるためのポイントとなります。私は、平日の朝、夜、休日の午前、午後ぐらいに区切って、どこで何を勉強するか決めて一定のリズムで勉強した方が勉強のスイッチが入りやすく良いと思います。基礎期から応用期・直前期に進むと学習内容が変わってくるので、進度に合わせて学習スタイルを見直していく必要があるかもしれません。応用期に入る1月、直前期に入る4月あたりに見直しをすればよいと思います。最初は何が最適か分からないので、色々試して9月中に自分の勉強の型を決められるようにしましょう。

 

7. 私のおすすめグッズ

勉強を快適にするには色々自分に合ったグッズを使った方が良いです。

(1) 椅子

椅子は税理士試験の勉強が主目的で購入したのではありませんが、在宅勤務用にコクヨのingシリーズを購入しました。バランスボールのように椅子が動きます。それなりの値段がしますが、腰痛になりにくく私はとても気に入っています。

(2) 電卓

電卓については、こちらに記事で書いています。

 

(3) ボールペン

ボールペンは青が見やすいです。私はユニボールの青がお気に入りでした。

 

今回はここまでとなります。参考になればうれしいです。

スタディング 弱点を補完するか割り切るか

こんにちは、T-アレックスです。

このブログでは、社会人が働きながら税理士試験に合格するための情報をお伝えします。

 

税理士試験をスタディングで学習することについて、こちらこちらの記事で書きました。税法はまだ合格実績が十分でないため様子見が妥当だと思います。一方、簿記論と財務諸表論の合格者は伸びており、合格確率が同程度であればTやOの1/3以下という価格は魅力的です。簿記論と財務諸表論では予備校選びの選択肢に入ってくるでしょう。スタディングは色々と割り切ってカリキュラムやサービスを絞っています。スタディングの弱点を把握したうえで、その弱点を補完するのか、またはお金や時間を考えて弱点には目をつぶるかを予め考える方がいいと思います。

 

1. 記事の前提

記事を書くにあたり私の立ち位置を明確にしておきたいと思います。

  • この記事はプロモーションではありません。読んだ人がスタディングを受講しようがしまいが私には一切の金銭的なメリットはありません。
  • 私が簿財を学習した時にはスタディングはまだサービスを開始していませんでした。
  • 私はスタディングの講座を受講したわけではありません。公式サイトやYoutube、合格者の声などを参考にした個人的な見解です。
  • カリキュラムや価格などの正確な情報は公式サイトで確認してください。

 

2. スタディングの弱点

(1) 演習量

スタディングの弱点の一つが演習問題の少なさです。こちらの記事で答練数を比較しています。Tに比べて答練数は少ないと思います。さらに、(私が受講した経験のある)Tでは講義で触れる答練以外にもトレーニングや補助問題など沢山の問題が配布されます。ネット上ではスタディングで合格した人でも演習量の少なさを弱点として挙げる人が多くいます。

スタディングでは合格のために最低限必要な演習量に絞っていると考えられます。考え方は2つあります。1つ目は、色々と手を広げても中途半端になりかねないので、スタディングを信じてスタディングで与えられる演習に集中し、他の教材には手を出さないという考えです。

もう一つは、スタディングのほかに市販の教材もしくは、TまたはOの資料会員となり演習量を補うという方法です。

 

TとOで発売されている市販の問題集は以下の通りです。(2024年8月現在、会員価格)

どれを購入するかは受験生自身で判断する必要があり、もちろん追加の費用が掛かります。

 

出版社

科目

タイトル

価格

T

簿記論

個別計算問題集

2,178円

T

簿記論

総合計算問題集 基礎編

2,178円

T

簿記論

総合計算問題集 応用編

2,376円

T

財務諸表論

個別計算問題集

2,673円

T

財務諸表論

総合計算問題集 基礎編

2,673円

T

財務諸表論

総合計算問題集 応用編

2,772円

O

簿記論

個別計算問題集

2,200円

O

簿記論

総合計算問題集 基礎編

2,200円

O

簿記論

総合計算問題集 応用編

2,640円

O

財務諸表論

個別計算問題集

2,750円

O

財務諸表論

総合計算問題集 基礎編

2,750円

O

財務諸表論

総合計算問題集 応用編

3,080円

 

TまたはOの5-7月の直前対策講座を資料通信で受講する場合、簿記論、財務諸表論それぞれTは50,000円、Oは53,000円となっています。(2024年4月現在)

 

(2) 演習問題のレベル

スタディングの問題演習のレベルの多くは初級~中級となっており、上級レベルの問題は少ないようです。本番の試験では、初級~中級レベルの問題を確実に正解すれば合格できるという分析に基づき演習問題を作成しているのだと思います。この点についても、上記の演習量と同様にスタディングを信じて手を広げないか、スタディングのほかで補うかの選択となります。ただし、市販の問題集の問題のレベルは高くないので、レベルの高い演習問題をやる場合には、TかOの資料通信の方がいいと思います。

 

(3) 記述問題の添削

スタディングでは問題演習を採点するサービスはないです。簿記論は数字だけですので特に問題はありませんが、財務諸表論の記述問題についてはどのような解答であれば合格レベルとなるか自分で考える必要があります。記述対策の講義はありますが、自分で記述問題の採点するのはやや難易度が高いです。これは市販の教材でも資料通信でも補うことはできません。

とはいえ、財務諸表論の理論の記述問題は、税法の柱上げ・規定のあてはめほど難易度は高くありません。会計基準や概念フレームワークの記載をそのまま解答することも多いので、自分で記述問題の対策をすることも十分可能と思います。

 

(4) 相対的な位置

スタディングでは答練の採点サービスはないので、自分が今相対的にどの位置にいるか把握することができません。TやOの講座(資料通信を除く)を受講して答練を提出して採点してもらえば相対的な位置が把握できます。Web通信で答練を提出しなくても、教室での講義を録画したものを受講していれば、講師は答練の平均点、上位3割、受講生が出来ている問題、間違いが多い問題、正答すべき問題などを講義の中で教えてくれます。これにより、自分の相対的な位置関係や問題の取捨選択の適切さを把握することができます。

これについては、他で補完する方法はないので、スタディングで学習する場合には割り切るしか方法はありません。

 

(5) 公開模試

スタディングには公開模試がありません。公開模試は必ず会場で受験する必要があります。TかOのどちらかの公開模試は会場受験しましょう。受験料は1科目5,000円程度で、合計10,000円程度です。TとOの直前対策の資料通信には公開模試も含まれていたと思います。

 

今回はここまでとなります。参考になればうれしいです。

どの科目も1年目に全力を掛けろ

こんにちは、T-アレックスです。

このブログでは、社会人が働きながら税理士試験に合格するための情報をお伝えします。

 

私は社会人が税理士試験に合格するための目標年数は最短4年、通常5年であるとこちらの記事で書いています。1年で最低1科目の合格が目標であるものの、こちらの記事では実際には2年目が一番合格しやすいとも書いています。

1年目の学習の重要性についてもう少し書きたいと思います

 

社会人が働きながら簿財、法人税所得税相続税といったボリュームの多い科目を1年で合格するのは簡単ではありません。

しかしながら、4-5年で官報合格を目指すのであれば、1科目1年での合格を狙う必要があります。結果的に1年では合格できずに合格まで2年以上の年数が掛かることはありますが、決して最初から1科目2年以上での合格を目標としてはいけません。2年での合格を目標とすると3年以上掛かります。結果的に1年で合格できないのは仕方のないことですが、1年目の試験も合格する可能性があると自分が思えるぐらいに仕上げて試験に臨まなければいけません。記念受験は分母を増やすこと以外には意味がありません。

 

1年目に最低限やらなけないことは次の通りです。

・全て講義を2週間以内に視聴し理解する。

・全ての練習問題、答練を講義資料に合わせて解く。

・練習問題・答練は間違いがなくなるまで少なくとも3回は繰り返す。

・理論のA,B論点は全て暗記する。

ここまで出来れば、途中経過である答練や公開模試での順位は悪くても、本番の試験で全く合格可能性がないということはないでしょう。

 

ここまでやって結果、1年目は不合格になったとしても、2年目に1年目の反省を生かし足りない部分を補えば、上位の成績で2年目の本番に臨むことが出来るでしょう。1年目にしっかりと学習していれば、2年目は1年目ほど時間を掛けなくても上位の成績を維持できすはずです。

 

各科目の1年目の学習が短期合格を達成するか長期化するかを分けます。

 

今回はここまでとなります。参考になればうれしいです。

第74回税理士試験出題のポイント発表

こんにちは、T-アレックスです。

このブログでは、社会人が働きながら税理士試験に合格するための情報をお伝えします。

 

第74回税理士試験の試験問題と出題のポイントが発表されました。 

令和6年度(第74回)税理士試験試験問題、答案用紙及び正誤表|国税庁

令和6年度(第74回)税理士試験出題のポイント|国税庁

 

昨年(2023年)は、試験問題は試験後すぐに発表されていましたが、今年は昨年より10日ほど遅れて出題のポイントと同時の公表となりました。

出題のポイントは一昨年(2022年)までは10月初旬に発表、昨年(2023年)は9月1日、今年は8月22日なので10日早くなりました。税理士試験はここ数年で色々と改善されてきています。試験問題と出題のポイントの同時発表も色々と改善に向けた取り組みの一つではないかと思います。

こちらの記事でも書きましたが、「出題のポイント」は出題者からのメッセージですので良く読んで今後の学習に役立てることをお勧めします。特に、2年目以降の科目は「出題のポイント」と実際の本番での解答を照らし合わせて何が足りなかった、解答がずれていなかったかを確認し、これらを意識して再度学習するのが合格への近道と思います。

試験問題と出題のポイントが試験後すぐ(翌週の月曜日など)に公表されれば、予備校の解答速報やボーダーの推定の精度が向上しそうです。

 

1. 試験問題

今年の試験問題については、こちらこちらの記事でも書いています。今回の試験では大きな出題の不備はなかったようです。

(1) 財務諸表論

今年の問題で一番大きなトラップは、財務諸表論第二問問1の社債発行日がX1期4月1日、X3期3月31日償還で、発行から償還まで2年ではなく3年という点でしょう。本番の試験では2年とした受験生が多そうです。計算に影響する箇所だったので間違えた受験生はショックだったでしょう。昨年の財務諸表論第二問問1でもX1期X月X日という記載となっているので、引っ掛け問題を作ったというより問題作成者の癖なのでしょう。

 

(2) 相続税

今回気が付いたのですが、相続税の題二問の計算問題の親族関係図に第70回(令和2年、2020年)から西暦が併記されています。役所が公表する文書では和暦の使用が義務付けられているはずです。さすがに昭和、平成、令和と3つにまたがると年数を数えるのが厳しいので西暦を併記したのだと思います。私は相続税を学習していたとき、ずっと西暦で問題を作って欲しいと思っていました。せめて、和暦と西暦の換算表は欲しいと思っていました。和暦と西暦の換算の間違えで試験に落ちたら洒落になりません。地味ですがこれも改善と思います。

 

2. 出題のポイント

今年の出題のポイントの記載はどの科目も充実しています

(1) 簿記論

簿記論の題二問の出題のポイントでは、簿記と法人税との関連に言及している点が特徴的でした。法人税に関わる問題が出題されているわけではないので、法人税に言及しなくても出題のポイントの記載として十分だったと思います。法人税が適切な会計処理を前提としており、会計・簿記の理解が税理士に必要であるとの試験委員からの強いメッセージだと感じました。

 

(2) 所得税

所得税の出題のポイントでは、最後に「所得税法の学習のポイント」が記載されています。私の知る限り国税庁から「学習のポイント」が示されたのは初めてです。他の科目でも参考になると思います。特に、一番最後に書かれている、「毎年年末に公表される税制改正大綱の冒頭に示される。この「基本的な考え方」のうち、受験税目に関係する部分だけでも目を通しておくことにより、今税制において何が課題となっているかを知ることも有益と考える。」とのメッセージは重要と思います。

 

今回はここまでとなります。参考になればうれしいです。

法人税か所得税か

こんにちは、T-アレックスです。

このブログでは、社会人が働きながら税理士試験に合格するための情報をお伝えします。

 

科目選択については以前にこちらの記事で書いています。また、1つ目の税法選択についてはこちらの記事で、ミニ税法の選択についてはこちらの記事で書いています。

 

今回は、選択必修科目である法人税所得税について、受験戦略の観点で私の考えを書きたいと思います。私は法人税には合格済みですが所得税は受験していません。所得税についてはネットで色々調べた情報を元に記事を書いています。

 

1. 受験者数

法人税の受験者数は2019年(R1)以前は4,000人を超えていましたが、2020年(R2)以降は3,500人前後となっています。所得税は、2019年(R1)以前は1,500人を超えていましたが、2020年(R2)以降は1,200~1,500人となっています。法人税の受験者数は所得税の受験者数の概ね3倍となっています。

法人税は消費税とともに実務に直結する科目であるため、多くの受験生が1科目目または2科目目の税法科目として選択しています。

 

2. 合格率

合格率は法人税所得税ともに平均13%と差がありません。2020年(R2)の法人税の合格率は16.1%とやや高めでしたが、それ以外はどちらの科目も11-14%程度と合格率のばらつきは小さいです。合格率の面からはどちらの科目でも有利・不利はないようです。

 

3. ボリューム

予備校が公表している法人税所得税の学習時間の目安(理論暗記を除く)とTの理論マスターの理論の題数(2024年版)は以下の通りです。

標準的な必要学習時間は概ね同程度ですが、法人税の方が理論の題数が多いです。実際には本試験に100題以上の理論を精度高く暗記して臨む受験生は少なく、理論を絞ることになるので実質的な理論題数は同程度だと思います。

科目

学習時間

理論題数

法人税

600

117

所得税

600

99

 

4. 学習の難易度

学習自体の難易度は、法人税では組織再編やグループ税制など終盤の論点が難しいと言われています。所得税は、所得税法の条文は多く、広く浅く学習すると言われています。

ネット上での法人税所得税の両方の受験経験者の意見では、所得税の方が若干易しかったとの意見が見られます。ただし、両方受験した人のほとんどが法人税->所得税の順で学習していたという点には注意が必要です。法人税の学習経験があったため、所得税の学習が易しく感じたと可能性があります。

 

5. 受験生のレベル

法人税所得税ともに簿財合格者がほとんどだと思います。両科目とも税法初学者は多いでしょうし、他の科目に合格済みの受験生もいることでしょう。大きな違いは、法人税->所得税の順に受験する人は相応にいますが、所得税->法人税の順で受験する人はほとんどいないのではないかという点です。所得税受験者の中に法人税合格者がいるので、所得税の方が受験生の少しレベルは高いと思います。

 

6. 合格可能性

受験者数の多さと受験生のレベルを考えると、法人税の方が所得税より少し合格可能性が高いのではないかと思います

 

7. 他の科目との関連

(1) 法人税と会計科目

法人税は、確定した決算をもとに法人税額を計算していきます。税務上の仕訳も問われ簿記・財務諸表論との関連が強いです。簿記・財務諸表論の知識が薄まらないうちに法人税を学習した方が良さそうです。

 

(2) 法人税と事業税

予備校等の科目紹介では、事業税法人税の知識が必要であるとか、同時学習が有効であるなどと書いてあるものもあります。私が事業税を学習した経験では、法人税と事業税では全く相乗効果はありません。

 

(3) 法人税所得税

法人税所得税は考え方が似ているところがあり、連続して学習すると効果が高いと言われています。特に、ボリュームの多い事業所得と不動産所得は法人税学習済みであると有利と言われています。

 

(4) 所得税と住民税

所得税と住民税は非常に関連が強いと言われています。ネット上での所得税と住民税の両方の合格者の意見でも、両科目の相性は非常に良いとの意見が見られます。ただし、そもそも住民税の受験者は少ないのでサンプル数も少ないです。

 

8. 科目選択戦略

法人税所得税は1科目だけであれば法人税の方が合格しやすいのではないかと思います。一方、所得税には、所得税と住民税の相性の良さを考えると、所得税の学習+αで住民税と2科目の合格が狙えるというメリットもあり、官報合格までのトータルを考えると所得税の選択もありだと思います。所得税を含める場合の税法科目の選択は色々なパターンが考えられると思います。①ボリューム的に法人税所得税の2科目同時学習は難しい、②住民税との同時学習を考えると所得税は税法1科目目か2科目目となるとの前提で選択肢を考えてみたいと思います。本番の試験の出来によって色々なパターンが考えられ、なかなか面白いです。

 

1-1 法人税所得税-住民税

最初は法人税所得税を両方選択するケースです。法人税は会計科目の次に学習した方が良く、また所得税法人税の後に学習した方がいいでしょう。そうすると、税法の1科目目を法人税とし、本番の試験で法人税がボーダーを超えていた場合は、2科目目が所得税となります。無事法人税が合格していれば、そのまま所得税の学習を継続します。所得税が1年で合格できなかった場合には、所得税の2年目に住民税を選択し遅れを挽回することも可能です。

 

1-2 法人税-住民税-所得税

上記1-1のケースで、法人税が予想に反して不合格であった場合、年内でいったん所得税の学習を中断し、年明けから法人税の学習を再開したうえで、余裕があれば法人税と同時に住民税を学習することも選択肢として考えられます。所得税の学習が一定程度済んでいるので、住民税の学習に有利でしょう。法人税が高いレベルを維持できているであれば、住民税を追加して2科目の合格を狙うことも可能と思います。所得税の学習を再開するときには多少の貯金があるはずです。

 

1-3 法人税所得税-消費税

1-1または1-2のケースで住民税合格の前に所得税に合格した場合には、住民税を継続するか他の科目に切り替えるかの選択となります。住民税は所得税と相性が良いと言っても受験者のレベルは高く高得点勝負なので、最後の1科目は消費税に切り替えるのが良いと思います。

 

2-1 所得税-消費税-住民税 

税法1科目目に所得税を選択し、本番の試験で所得税がボーダーを超えていた場合は、2科目目は消費税を9月から学習するのが良いでしょう。所得税に合格していた場合、合格確率を高めるため消費税1科目に集中するのが基本的な戦略とは思いますが、1月以降に余裕があれば住民税を追加して消費税と住民税の同時合格を狙うこともできます。

 

2-2 所得税-住民税-消費税

1科目目に所得税を選択したケースで、本番の試験で所得税がボーダーを超えていていなかった場合には、所得税の学習を継続し、余裕があれば年明けから住民税を追加で選択して遅れを挽回することも可能です。最後の税法科目は消費税が良いでしょう。

 

2-3 所得税-消費税-相続税または国税徴収法

2-1または2-2のケースで、先に所得税と消費税に合格し最後1科目となった場合には、住民税を継続するか他の科目に切り替えるかの選択となります。私は、運の要素が強い住民税よりも、学習が大変であっても実力通りの結果となりやすい相続税国税徴収法に切り替えるのをお勧めします。

 

3-1 消費税-所得税-住民税

税法1科目目に消費税を選択した場合には、法人税の1-1と同様の科目選択パターンになります。消費税がボーダーを超えている場合に、所得税に進みます。所得税が2年間に突入する場合には住民税を選択し同時合格を狙います。

 

3-2 消費税-住民税-所得税

こちらも法人税の1-2と同様の科目選択パターンとなります。3-2のケースで、消費税が予想に反して不合格であった場合、年内でいったん所得税の学習を中断し、年明けから消費税の学習を再開したうえで、余裕があれば住民税を学習することも選択肢として考えられます。所得税の学習が一定程度済んでいるので、住民税の学習に有利でしょう。消費税が高いレベルを維持できているであれば、住民税を追加して2科目の合格を狙うことも可能と思います。所得税の学習を再開するときには多少の貯金があるはずです。

 

3-2 消費税-所得税法人税相続税または国税徴収法

法人税の1-1または1-2と同様のケースで住民税合格の前に所得税に合格した場合には、住民税を継続するか他の科目に切り替えるかの選択となります。住民税は所得税と相性が良いと言っても受験者のレベルは高く高得点勝負なので、最後の1科目は他の科目に切り替えることをお勧めします。法人税相続税国税徴収法の3科目が候補となります。最後の科目になればノウハウは十分にありっますので、こればかりは適性と好みによります。

 

今回はここまでとなります。参考になればうれしいです。