T-アレックスの社会人のための税理士試験講座

社会人が働きながら税理士試験に合格するための情報を発信しています。金融関係の仕事をしながら官報合格済み。その他キャリアや英語学習の情報も発信しています。

スタディング 弱点を補完するか割り切るか

こんにちは、T-アレックスです。

このブログでは、社会人が働きながら税理士試験に合格するための情報をお伝えします。

 

税理士試験をスタディングで学習することについて、こちらこちらの記事で書きました。税法はまだ合格実績が十分でないため様子見が妥当だと思います。一方、簿記論と財務諸表論の合格者は伸びており、合格確率が同程度であればTやOの1/3以下という価格は魅力的です。簿記論と財務諸表論では予備校選びの選択肢に入ってくるでしょう。スタディングは色々と割り切ってカリキュラムやサービスを絞っています。スタディングの弱点を把握したうえで、その弱点を補完するのか、またはお金や時間を考えて弱点には目をつぶるかを予め考える方がいいと思います。

 

1. 記事の前提

記事を書くにあたり私の立ち位置を明確にしておきたいと思います。

  • この記事はプロモーションではありません。読んだ人がスタディングを受講しようがしまいが私には一切の金銭的なメリットはありません。
  • 私が簿財を学習した時にはスタディングはまだサービスを開始していませんでした。
  • 私はスタディングの講座を受講したわけではありません。公式サイトやYoutube、合格者の声などを参考にした個人的な見解です。
  • カリキュラムや価格などの正確な情報は公式サイトで確認してください。

 

2. スタディングの弱点

(1) 演習量

スタディングの弱点の一つが演習問題の少なさです。こちらの記事で答練数を比較しています。Tに比べて答練数は少ないと思います。さらに、(私が受講した経験のある)Tでは講義で触れる答練以外にもトレーニングや補助問題など沢山の問題が配布されます。ネット上ではスタディングで合格した人でも演習量の少なさを弱点として挙げる人が多くいます。

スタディングでは合格のために最低限必要な演習量に絞っていると考えられます。考え方は2つあります。1つ目は、色々と手を広げても中途半端になりかねないので、スタディングを信じてスタディングで与えられる演習に集中し、他の教材には手を出さないという考えです。

もう一つは、スタディングのほかに市販の教材もしくは、TまたはOの資料会員となり演習量を補うという方法です。

 

TとOで発売されている市販の問題集は以下の通りです。(2024年8月現在、会員価格)

どれを購入するかは受験生自身で判断する必要があり、もちろん追加の費用が掛かります。

 

出版社

科目

タイトル

価格

T

簿記論

個別計算問題集

2,178円

T

簿記論

総合計算問題集 基礎編

2,178円

T

簿記論

総合計算問題集 応用編

2,376円

T

財務諸表論

個別計算問題集

2,673円

T

財務諸表論

総合計算問題集 基礎編

2,673円

T

財務諸表論

総合計算問題集 応用編

2,772円

O

簿記論

個別計算問題集

2,200円

O

簿記論

総合計算問題集 基礎編

2,200円

O

簿記論

総合計算問題集 応用編

2,640円

O

財務諸表論

個別計算問題集

2,750円

O

財務諸表論

総合計算問題集 基礎編

2,750円

O

財務諸表論

総合計算問題集 応用編

3,080円

 

TまたはOの5-7月の直前対策講座を資料通信で受講する場合、簿記論、財務諸表論それぞれTは50,000円、Oは53,000円となっています。(2024年4月現在)

 

(2) 演習問題のレベル

スタディングの問題演習のレベルの多くは初級~中級となっており、上級レベルの問題は少ないようです。本番の試験では、初級~中級レベルの問題を確実に正解すれば合格できるという分析に基づき演習問題を作成しているのだと思います。この点についても、上記の演習量と同様にスタディングを信じて手を広げないか、スタディングのほかで補うかの選択となります。ただし、市販の問題集の問題のレベルは高くないので、レベルの高い演習問題をやる場合には、TかOの資料通信の方がいいと思います。

 

(3) 記述問題の添削

スタディングでは問題演習を採点するサービスはないです。簿記論は数字だけですので特に問題はありませんが、財務諸表論の記述問題についてはどのような解答であれば合格レベルとなるか自分で考える必要があります。記述対策の講義はありますが、自分で記述問題の採点するのはやや難易度が高いです。これは市販の教材でも資料通信でも補うことはできません。

とはいえ、財務諸表論の理論の記述問題は、税法の柱上げ・規定のあてはめほど難易度は高くありません。会計基準や概念フレームワークの記載をそのまま解答することも多いので、自分で記述問題の対策をすることも十分可能と思います。

 

(4) 相対的な位置

スタディングでは答練の採点サービスはないので、自分が今相対的にどの位置にいるか把握することができません。TやOの講座(資料通信を除く)を受講して答練を提出して採点してもらえば相対的な位置が把握できます。Web通信で答練を提出しなくても、教室での講義を録画したものを受講していれば、講師は答練の平均点、上位3割、受講生が出来ている問題、間違いが多い問題、正答すべき問題などを講義の中で教えてくれます。これにより、自分の相対的な位置関係や問題の取捨選択の適切さを把握することができます。

これについては、他で補完する方法はないので、スタディングで学習する場合には割り切るしか方法はありません。

 

(5) 公開模試

スタディングには公開模試がありません。公開模試は必ず会場で受験する必要があります。TかOのどちらかの公開模試は会場受験しましょう。受験料は1科目5,000円程度で、合計10,000円程度です。TとOの直前対策の資料通信には公開模試も含まれていたと思います。

 

今回はここまでとなります。参考になればうれしいです。