T-アレックスの社会人のための税理士試験講座

社会人が働きながら税理士試験に合格するための情報を発信しています。金融関係の仕事をしながら官報合格済み。その他キャリアや英語学習の情報も発信しています。

税理士試験の公開模試の受け方

こんにちは、T-アレックスです。

このブログでは、社会人が働きながら税理士試験に合格するための情報をお伝えします。

 

今回は公開模試の受け方についてのお話です。

 

2022年税理士試験の受験申し込みが5月10日から始まります。予備校の公開模試の申込みも始まっています。今年の公開模試は、Tが6月16日~19日、Oが7月4日~10日に実施されます。

 

1. 各予備校の公開模試の特徴

(1) 試験問題

試験問題については、両校とも毎年近年の出題傾向を踏まえた良問が出題されます。問題の矛盾や資料の不備などが少なく、本番以上に実力差が明確となる問題となっています。両校ともプライドをかけて(?)本番で出題される可能性が高い本命の論点を出題しており、どちらでも問題の質に優劣はないと思います。本番ではどちらか一方の公開試験の内容のみが的中となることもありますが、これは運次第と思います。

 

(2) 受験者数・レベル

両校の公開模試ともに多くの受験生が受けており、受験生のレベルも高いです。合格レベルに達している受験生は少なくともどちらかの公開模試を受けていると思います。

 

(3) 合格判定

両校とも十分な受験生を確保しており、合格判定のための母集団は十分です。問題による運不運も本番の試験以上に少なく、また、長年のデータ蓄積に基づく合否判定を行っており、両校とも合否判定の精度は高いと思います。

 

(4) 試験時期

試験時期は毎年Tが6月中旬、Oが7月初旬となっています。Tは公開模試から本番まで1カ月半程度ありますので、公開模試の結果が悪くても挽回する時間が少し残っていますが、Oは公開模試から本番まで1カ月を切っていますので挽回するのは容易ではありません。

 

(5) 採点期間

Tは試験結果の発表が試験最終日から2週間程度かかる一方、Oは試験最終日から1週間程度で結果が発表されます。Tは少し間延びしていると感じるでしょう。

 

(6) 受験方法

両校とも各予備校の教室又は自宅で受験することができます。通信制や外部生でも予備校の教室で受験することができます。Tは予備校の教室のほか本番で使用される大学等でも受験することができます。こちらも通信制や外部生でも選択することができます。

 

2. 公開模試の受け方

公開模試はできればTとOの両方受験した方が良いと思います。上記のとおり両校とも本気の予想問題を出題してきますし、公開模試で解いた問題は普段の答練以上に記憶に残りやすく、本番で出題された場合に差がつきます。

公開模試は会場(各予備校の教室か大学等)で受験しなければなりません。本番と同様に、制限時間がきっちり2時間でテキスト等は絶対に見ることができないという本番と同様の環境で受験することが重要です。自宅受験は意味がありません。少なくともTかOの片方は会場受験をしなければなりません。会場受験と自宅受験で平均点が10-15点も変わったりします。いかに自宅受験が無意味だということが分かります。

試験時間についても、できれば本番の試験時間に合わせた方がいいと思います。本番が午前中であれば公開模試も午前中、本番が午後であれば午後の公開模試を受けた方がいいです。もちろん、仕事等により都合がつかなければ他の時間帯でも良いと思いますが、自宅受験だけは避けて会場受験をしなければなりません。

 

3. 合否判定

私は公開模試の合否判定は本番の結果に直結すると思います。公開模試の結果は保管していないのですが、合格した5科目の直前の公開模試の結果は全てS判定かA判定でした。S判定かA判定をとって不合格となった科目はありません。逆に、B判定以下で合格となった科目もありません。公開模試後には全受験生が勉強の強度を上げてきますので、逆転は難しいと思った方が良いです。

こちらこちらの記事で直前は公開模試を目標に学習するようお勧めしているのは、上記の私の経験によります。

 

4. 公開模試の復習

公開模試の受験後にはすぐに解答を確認して、間違えに応じた復習をしなければなりません。

(1) 計算

公開模試の計算問題は普段の答練の総合問題とレベルは変わらないと思います。公開模試の時点で計算が合格レベルに達していないと厳しいです。解答を確認して正解すべきところを正解し、時間配分にも問題がなかった場合には、本番までに総合問題の復習と間違いメモの見直しをしておけば良いと思います。

個別論点の弱点が見つかった場合には、その論点を集中的に復習し弱点を潰しましょう。

全体的に間違いが散見されたり時間が足りなかったりしている場合はかなり厳しいです。答練の計算問題のうち易しいものから順次復習をして計算力を上げるしかないです。

 

(2) 理論

理論については、間違えた箇所がA・B論点なのか、べた書きか応用論点かで対応が変わります。A・B論点のべた書きについては、自己採点で8-9割書けていれば問題ないと思います。採点結果では細かく減点されているかもしれませんが、本番までに暗記の精度を上げることで対応可能です。

A・B論点のべた書きで得点が取れていない場合には、早急に暗記する必要があります。あまりよい状況ではありませんがあきらめずに本番までに暗記しましょう。

応用論点で間違えている場合には、べた書き部分の暗記に問題ないことを前提に、答練や応用理論問題集で柱挙げの練習をすれば本番までに十分間に合うと思います。

C論点やA・Bに含まれない改正論点(数年前の改正で未出題の論点など)で得点が取れていない場合は、他の受験生も高得点が取れていないと思い割れるのでそれほど気にしなくてもいいです。ただし、本番で同様の問題が出題された場合には、合格者は確実に得点してきますので関連する論点も含め少なくとも7割程度の精度で解答できるようにしましょう

 

今回はここまでとなります。