こんにちは、T-アレックスです。
このブログでは、社会人が働きながら税理士試験を合格するための情報をお伝えします。
以前の記事で簿記論は問題形式や問題のレベルが安定している第三問で得点を稼ぐのが定石と書きました。今回は簿記論第三問の学習のポイントについてのお話です。
私は第三問の解答のポイントは次の3点にあると思います。
・仕訳
・各勘定科目の正確な処理
・T勘定
第三問の解答の手順は以下の通りとなります。
①仕訳⇒②該当する勘定科目の加減算⇒③各勘定科目の集計⇒④解答用紙に転記
一連の作業を正確かつ素早く行う必要があります。
(1) 仕訳
簿記論の試験ですので各設問で必ず仕訳が生じます。簡単な仕訳であれば頭の中で仕訳を行い、複数の勘定科目が関係するものなど複雑な仕訳は計算用紙に仕訳を書きます。計算用紙に仕訳を書くと正確性は上がりますが時間がかかります。簿記論の試験は時間との勝負でもありますので、仕訳を計算用に資書くか、頭の中で済ますかの判断は非常に重要です。
(2) 各勘定の正確な処理
仕訳ができたら次に該当する勘定科目を加減算していきます。仕訳を勘定科目ごとばらして加減算することになるので全ての勘定科目の処理を忘れずに行うこと、また、貸借を間違えずに処理しなければなりません。
慣れないうちは一部の勘定科目の処理漏れ、貸借やプラスマイナスの間違えなどが多発すると思います。途中の仕訳までは合っていても、答えの数値が合っていなければ点数になりませんので、正確な処理ができるようにすることが重要です。
(3) T勘定
各勘定科目の加減算には、(i)計算用紙にあるT勘定を使用する方法と(ii)問題用紙の試算表に直接書き込む方法の2つの方法があります。
- T勘定を使用すると集計のミスが起こりにくくなりますが、最初に決算整理前試算表から計算用紙に転記する必要があるなど時間がかかります。
- 問題用紙の試算表に直接書き込むと計算用紙への転記がなく時間のロスがなくなりますが、処理数が多くなると見づらく集計ミスが起こりやすくなります。
処理数が多くなりそうな勘定科目はT勘定を使用し、その他処理の少ない勘定科目は問題用紙に直接書き込むのが一般的です。T勘定を使用するか問題用紙に直接書き込むかの判断は時間との勝負なので仕訳と同様に非常に重要です。
これらは、答練を通じて訓練し最適な方法を習得しなければなりません。(1)の仕訳は、私は、2行以上の仕訳になるものは仕訳を計算用紙に書いた方がいいのではないかと思います。勘定科目を短縮形にするなど時間短縮のための工夫も必要と思います。(2)の処理については、ミスの傾向は人によって違いますので、答練での間違えを分析してミスを減らすにはどのようにすれば良いか自分自身で工夫しなければなりません。(3)のT勘定については、私は、現金預金、売上、仕入、売掛金、買掛金、繰越商品など動きが多くなりそうなものはT勘定を使用していました。答練を通じて本番までに勘定科目ごとT勘定を使用するか問題用紙に直接書き込むのが良いかを決め、本番で迷ってはいけません。
ありきたりの結論ですが、簿記論は演習あるのみです。
今回はここまでとなります。
よろしくお願いします。