T-アレックスの社会人のための税理士試験講座

社会人が働きながら税理士試験に合格するための情報を発信しています。金融関係の仕事をしながら官報合格済み。その他キャリアや英語学習の情報も発信しています。

中学受験の方が過酷

こんにちは、T-アレックスです。

このブログでは、社会人が働きながら税理士試験を合格するための情報をお伝えします。

 

今回は中学受験についてのお話です。

以前の記事で大学受験の経験は税理士試験に活きると書きました。では、中学受験はどうなのでしょうか?

私は、中学受験に成功すると勉強環境が整うという意味で間接的な影響はあるものの、直接的な影響はないのではないかと思います。税理士試験など難関資格の勉強を開始するのは早くて20歳ぐらいからです。中学受験は12歳の時で少なくとも8年は経っており記憶も薄れています。その間に思春期があり精神年齢も大きく変わっているので、試験に対する状況は全く違うと思います。

 

私の個人的な感想としては、中学受験は税理士試験や大学受験よりもシビアではないかと思います。

 

1. やり直しがきかない

中学受験はやり直しがききません。大学受験や資格試験なら時間やお金が許すのであれば、一度不合格になっても次にやり直すことが出来ます。大学受験で浪人して翌年合格することはよくあることです。資格試験においても1度目に不合格となり2度目に挑戦することは普通です。1度目の失敗を活かして2度目の試験で合格することはよくあります。私は大学受験も資格試験も2度目の合格確率が最も高いと思います。もちろん、1度目で合格することがベストで、そこを目指すべきです。

中学受験は小学6年生の時に1度限りしかチャンスがありません。不合格だったとしてもその経験を活かして勉強をやり直し、再度受験することはできません。複数の受験機会を設けている学校もありますが、1回目の試験からせいぜい数日しか期間が空いておらず、反省を活かして勉強をやり直す時間はありません。

もちろん、不合格になったら中学受験に挑戦したこと自体に意味がないと言っている訳ではありません。勉強は一生続きますので、小学生の時に一生懸命勉強した経験はその後の人生に活きると思います。ただし、中学受験自体をやり直すチャンスはないと言いたいだけです。

 

2. 成長途上である

大学受験や資格試験の場合、受験生は既に「大人」と言えます。基本的に受験校や受験科目、勉強方法などの必要な情報は自ら収集し、選択・決断する必要があります。高校を卒業後すぐに社会人として仕事を始めるという人も多数います。何のために大学へ行くか、何のために資格を取得するかは自分で考え、勉強するかしないを自らの責任で決めることが求められています。

一方で中学受験では、親や周りの大人は子供の将来に役立つと思って子共に中学受験をさせているのだと思いますが、本人が勉強や中学受験の重要性を十分に理解するのは難しいと思います。働くことはまだまだ先と思っており、将来の仕事ために今勉強する必要があるという考えを持つことは難しいと思います。

もともと能力が高い、知的好奇心が旺盛、闘争心がある子供は、自ら進んで勉強をして結果も出ると思いますが、そうでない場合には子供を勉強に向かわせること自体が難しいと思います。中学受験は素質がある子や早熟な子であれば、あまり苦労はないかもしれませんが、子供の成長(特に精神的な成長)に合っていない場合には、苦労するのではないかと思います。

 

3. 試験の多様性

大学受験では大学や学部によって試験科目や試験形式に多少の違いはありますが、基本的に難関国立大学の対策をしていればどの大学でも対応できます。

資格試験については、個々の資格試験はその資格のための適性を測るもので、試験範囲や試験形式は概ね一定しています。受験生自ら目的や適性に合わせて受験するかどうか自体を選択するため、そもそも資格を受験するという選択した後は、試験の多様性という問題は生じません。

中学受験では中学によって試験の傾向が大きく異なります。例えば、私立中学と公立の中高一貫校ではかなり問題の傾向が異なっています。小学生にとっては本格的な試験勉強の経験は初めてで、どの学校にも対応できる普遍的な力を付けるのは難しいと思います。

受験校の問題が本人の適性に合ったものでものでなければ、合格は難しいと思います。親と受験指導のプロである塾との協力で子供の適性を見極めていくことになりますが、個別性が強くかなり難しいことだと思います。

 

4. 中学受験の意義

私は、中学受験という選択肢のある地域に住んでいる子供にとっては、中学受験をして中高一貫教育を受けることは、難関校でなくても意味のあることだと思います。

公立中学は中の下ぐらいのレベル生徒を対象として落ちこぼれを出さないようなカリキュラムとなっており、大半の生徒にとっては物足りないと思います。本来、生徒の理解に応じたレベル別の授業をし、もっと全体のレベルアップをするべきです。

進学校は先取り学習をしていると言われますが、それほどすごいことをしている訳ではないと思います。公立中学3年間の学習内容を2年間で学習しているだけです。公立中学の授業の進度が遅すぎるのです。中3の後半数カ月を高校受験に費やさなくていいことも時間的な余裕を生まれる要因と思います。

中高一貫校では、その1年を使って、大学受験対策だけでなく、実験や研究、論文作成などの深い学習をすることが出来ます。教科書や問題集にとどまらない学習をどうするかが、各校の独自性の発揮のしどころで、中高一貫教育を受ける意義と思います。また、そのような学習で幅広い知識や経験を得ることとなり、結果的に大学受験にも好影響を及ぼしていると私は思います。

 

中学受験といえば、2月の勝者。

 

 

今回はここまでとなります。

よろしくお願いします。