こんにちは、T-アレックスです。
このブログでは、社会人が働きながら税理士試験に合格するための情報をお伝えします。
今回は私が思う税理士試験の問題点についてのお話です。前回は試験全般について書きましたので、今回は計算問題について書きたいと思います。
1. 試験時間
税理士試験の計算問題は時間に比して問題量が多いと思います。前回も書きましたが見直しする時間がないほどのスピードを要求することに何の意味があるのか私には全く理解できません。
落ち着いて処理を考え、見直しをしたり途中で間違えに気づいたら修正したりできる十分な試験時間を確保すべきです。
計算は一般的に60-70分が標準的な解答時間となっていますが、今の計算問題の分量であれば90-120分の時間を受験生に与えるべきだと思います。
2. 問題の取捨選択
税理士試験の計算は試験時間がないこともあり問題の取捨選択が合否に大きな影響があります。問題の難易度を素早く判断し、難しい問題は解答せずに簡単な問題を確実に正解する必要があります。
簡単な問題は正解しなければならないのは当然ですが、難しい問題に取り組まないことが合格のための近道というのが資格試験として適切でしょうか?
実務では難しい課題があったとしても法令や通達をしらべて根拠を持って一定の結論を出さなければなりません。専門家として難しいから分かりませんと言うことはできません。
難しい問題を避けるのが合格のための正しい戦略であるという試験は、資格試験としては適切ではないと思います。判断が難しかったとしても根拠を書いて一定の結論を出し、根拠の記載を踏まえた採点が資格試験として適切な問題・採点方法であると思います。
税理士試験に限らず、問題の取捨選択で合否が決まる資格試験は不適切と思います。
3. 集計
こちらも試験時間が足りないことと関連しますが、課税標準額の計算など時間ばかりかかる集計作業は試験に不要と思います。実務であれば検算をしたりPCを用いたりして正確な集計をします。単純な足し算や引き算を見直す時間もなく電卓での手計算で解答させることに何の意味があるのか私には全く理解できません。
特に、相続税の各相続人の課税価格と相続税額は、相続人が5,6人も出てきて集計するだけで相当の時間を要します。集計をしなくても合格した人もいるようで解答欄があるにもかかわらず集計すべきか受験生を迷わせる非常に悪質な問題と思います。
今回はここまでとなります。
よろしくお願いします。